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第185話

家に帰ると寂しさが急に襲ってきた。今更何を寂しがっても意味が無いのに。 秀が玄関まで迎えにやってきて、俺を見た途端、優しく抱きしめてくるから、甘えてその肩に顔を埋める。 「お疲れ様。」 「······なんか、すげえ寂しい。」 「今まで頑張ってきたからだよ。ほら、リビングに行こう?」 秀に腕をひかれてリビングに連れて行かれる。そのままソファーに座ると、隣に秀が腰を下ろした。 胸の中にポッカリと空いた穴がある。今すぐにそれを埋められなくても、きっと時間をかければ満たされるはずだ。 「さあて、明日は何する?俺とお出かけしよっか!」 「ああ」 「甘い物食べたいなぁ。彩葉も好きだったよね?」 「うん。」 肩に秀の腕が回り、抱き寄せられる。 「彩葉、好きだよ。」 ピクっと勝手に体が反応した。好きだとか、愛してるだとか、そう言われるのは嬉しい。 だから俺も、同じように秀に伝えよう。 これから、きっと最期まで俺と一緒に歩いてくれるだろうから。 「俺は······愛してるよ。」 そう言うと秀は嬉しそうに笑って、かと思えば泣き出して、俺を強く抱き締めたのだった。 vivid END

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