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第187話 魔性の男

シャワーを浴びて髪と体を洗い、いつの間にか沸かしてくれていた湯船に浸かる。 「肩、凄く凝ってる。たまに回したりしなきゃダメだよ。」 「んっ、わかった」 「首も」 「んー……」 肩と首を揉まれて、気持ち良くて目を細める。 あとでお返ししないと。いつも貰ってばかりは申し訳がない。 「あはは、すごい力抜けてる。気持ちいい?」 「うん」 「凭れていいよ」 「ん」 軽く凭れて微睡んでいると、胸全体を掴むように秀の手がそこに触れる。優しく揉まれて乳首をツンっと突かれ、小さく声が漏れた。 「はぁ、秀……」 「可愛い。乳首気持ちいい?」 「き、もちいい……」 「もっとしてあげる」 「あぁ……うれ、しい……」 素直にそう言って、目の前にある頬に唇を押し付けた。 秀はピタッと動きを止めて、壊れたブリキのように首を動かし俺を見ては不器用に笑う。 「な、なんで、そんなエッチなの……」 「なんでもいいから、もっとして」 もう一度、今度は唇にキスをする。 すると腹に腕が回され、引き上げるようにして立たされた。 「っ!」 「部屋、行こう」 「えっ……うわ!」 抵抗する間もなく風呂場から寝室に連れて行かれる。 ベッドに寝かされ、多い被さってきた秀に勢いよくキスをされた。 「秀っ、ん、ふっ、う……んっ!」 乳首を抓られ、背中が反れる。 自分から突き出しているように思われるのが嫌なのに、快感を逃がそうと体は勝手に動いてしまう。 「あっ、ぁ、はぁっ」 「可愛い。ほら、もう勃起してる」 「あぁ……っ、ん!」 最近は少しだけご無沙汰だった。 自慰もしていなかったから、少し刺激されるだけで出してしまいそうになる。 「んぁっ、ぁ、まって、秀っ」 「何?何を待つの?」 「ぁ、だめ、俺、すぐイくから、んっ、ぁ、最近、してなかった、し……」 「いいよ。出して──あ、こっちがいい?」 「うぁぁっ!」 指を咥えた秀は唾液でそれを濡らすと後孔に宛がって、クプっと簡単に中に入ってきた。 あっという間に一本入って、前立腺を撫でられる。 「はぁっ、ぁ、いや、いく、だめだ、秀、イく……!」 我慢できずに射精するのと同時に深くキスをされて、頭の中がフワフワとする。 「ん、ふ……ぁ……」 「はぁ……上手。いっぱい出たね」 「はー、はぁ、タイム、ちょっと、疲れた」 「早くない?」 「もう、おじさんだから」 体から力を抜いて深く深呼吸をする。 少しだけ休もう──と思ったのに、秀は指を動かして中を解していく。 どんどんと押し寄せてくる快感に堪らず声が零れては、腹筋を忙しなく動かす羽目になった。

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