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最初がかんじん

地図を見ながら無事寮の自分の部屋の前まで来た俺はものすごく緊張していた。 なんたって同室者は俺を毎日サンドバックにしてくれる人だ。 やっぱり第一印象が大事だよな。 俺は鑑をだし身だしなみをチェックする。 部屋の番号の横を見ると同室者の名前があった。 《赤木 優人》 俺はチャイムを押すこともなくカードを通して部屋を開けた。そしてドアを閉めた後『ゆーとー!!』っと同室者を呼んでみた。 すると怒った顔の目つきが鋭いまるでヤクザみたいなオーラを出した赤髪の超絶美形な男が俺に近づいてきた。 服の上からでもわかるすげー筋肉。逞しい腕に大きくてゴツイ手。あの拳いい。絶対に気持ちいい。 「テメーなんだ、どうやって入ってきた」 俺が一目ぼれした手で胸倉を掴んだ優斗にワクワクを隠せない俺は満面の笑みで(顔は隠れているが)優人の顔を見た。 『俺今日から優人の同室者の神谷 充。よろしくな!!』 こんなオタクな俺に自己紹介もしてないのに馴れ馴れしく名前呼びされていることに怒ったのか優人はさらに目つきが鋭くなった。 「馴れ馴れしく名前で呼ぶな」 低い声で凄まれて俺はますます興奮してきた。 『なんでだよ!俺たち友達だろ!!』 うわーうぜー。出会って10秒で友達とか言える俺ってまじすごい(笑)

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