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Ⅲ章 絶体絶命!窮鼠猫に噛まれる⑦

水に流そう。 水に流すんだ。 古来より『罪を憎んで神を憎まず』と云うではないか。 可愛い我が子と、可愛くない親友 可愛い我が子の罪だけ許そう。 寛大な親にならねばな。 ザバン 掛け湯をして浴場を出た。 俺のために沸かしてくれた風呂だ。入ってやるのも親の務めだ。 もちろん、あの二人は入れない。 入れたら何をされるか分かったもんじゃない! 脱衣場には……よしよし 浴衣が用意されている。 これがフリフリ、透け透けの下着だったりなんかしたら~ 「殺す」 しかし 殺意は、この後すぐに現実のものとなった。 「お前達ーッ!何なんだ!その格好はッ」 「何って?」 「なぁ?」 せっかく……せっかく俺が~ 寛大な心で水に流してやろうと思ったのに~ 「なんで(パンツ)一丁なんだァァーッ!」 ……ご丁寧に布団まで敷いてある。

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