16 / 20

Ⅲ章 絶体絶命!窮鼠猫に噛まれる⑧

「わっ」 腕を引っ張られて、引きずり込まれた布団の中 「ヒィヤぁん」 チュパっ 胸をついばまれて、変な声を上げてしまった。 「こら、ヒィ!」 もう大きいんだから、胸を吸ってはいけません! 「暴れないで」 暴れるわー!息子に胸吸われたらッ だが年齢が入れ替わって、この体格差だ。易々と腕の中に閉じ込められてしまう。 「手のかかる母上だな。俺がちゃんと育ててやるよ」 「アぁん」 浴衣を割って、尻肉を直接撫でられた。 「ヒィ君ばっか妬ける。ナミ、俺にもイイ声聞かせて♪」 「ウイ……やめっ」 大きな手が尻を揉みしだく。 抵抗しようにも手がッ あれ、手が動かないのはどうしてだ? 「乳首見せて、大股広げて、公衆猥褻罪だよ。風紀を乱した容疑で、学生会 風紀部ウイが逮捕する」 後ろ手に手錠を掛けられてるじゃないかー! お前達が襲いかかるから浴衣がはだけたんだろ。 風紀部権限使うなー! 「グッジョブ♪ウイ先輩」 「未来の父上を尊敬しろよ?」 ……こいつら、風呂に入っている間に手を組んだのか。 この腹黒さ ヒィはナギの子だ。 つか、ヒィの父親は今も未来もナギだ! 「俺の夫はナギだからァァー!」 「それとこれとは話が別。母上、俺のΩになれよ」 きゅっと目をつぶった。 唇が耳朶を()む。 体重を乗せられた体が言う事をきかない。 体が……重いのは、なぜ? 「ヒィ!」 俺の上でヒィが動かない。 返事をしない。 のし掛かる体温が熱くて……ひどい熱だ。 「ヒィ!」 目を開けてくれ!

ともだちにシェアしよう!