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想いをこらえて眠った夜、涙の跡が残る朝

(付き合う前のお話。) 俺の上で淫乱に腰を振る蓮さんが、がくっと脱力して胸に落ちてきた。 構わず下から突き上げれば、押し殺すような声で喘ぎながらも俺の名前を呼ぶ。耳元が吐息で熱い。 「ゆき…っ、雪弥…っあ、!」 「は、蓮さんギンギン。お腹に当たってます。分かる?」 「うあ、ああっ、だめ…!それっ」 行為中の蓮さんはダメとかやめてとか、うわ言みたいに繰り返して、俺はそれが嫌いじゃなかった。 俺の首のあたりにしがみ付く蓮さんの腰を両手で持って、熱くなったナカを抉るようにグラインドさせる。きゅうっと締まるのと同時にお互いの腹の間で蓮さんのソレから溢れる先走りがなんともエロい。 先端を親指で擦ってやると、びくびくした蓮さんがまた、だめだめやめてって。 何でだろうなあ。女に言われるのは別に好きじゃないんだ。むしろ黙ってろよって思うし。 支配欲?上司を犯してる背徳心?よく分かんないけど、ダメって言いながらも欲に溺れる蓮さんは、エロくてキレイで。 整った顔が俺のせいでどんどん歪んで、昼間とは違う目が俺を求めるのがすごく、クる。 俺が女の話すると、目をそらしますよね。 週末が近付くと連絡が少なくなるし、俺が誘わなきゃ家にも来ない。 でもそんなに大人ぶってたら、疲れません? 「こっち見て、蓮さん。顔見せてください」 「う、やめ…っ、ゆき、や…」 「どうしたんですか?痛かった?」 あんまりにも胸に突っ伏して顔を上げないもんだから、顎を掴んでこっちを向かせたら、案の定その目は涙に潤んでる。 痛いわけなんてなくて、だってさっきから蓮さんが好きなトコばっかり当ててるもん。 でも言わせたい。 そのオトナの仮面を剥がしたい。 「体勢キツかったかな。このまま変えていいですか?」 「ん、ゆっくり、して…」 胸元に抱きつく蓮さんを、赤ちゃんをあやすように頭を抱えて正常位。目にかかる前髪を撫で付けると何か言いたげに口が開いた。 「雪弥、俺…っ?!んうっ、あっあっ」 「あ、やっぱりこっちの方が気持ちいいですか?」 「やっあ、ああっ、雪弥…!」 可愛いなあ。 簡単には言わせてやんない。焦らして焦らして、もっと俺を好きになって。 蓮さんの腰を押さえつけて奥を狙って突き上げる。 だんだんと喘ぎ声が大きくなってきて、俺も下半身が熱くて溶けそう。 もうそろそろ、そう思って上体を倒して蓮さんの首に腕を回すと、もっと奥に当たるように蓮さんが腰を浮かせた。 ぼやけるくらいに至近距離で俺を見つめる蓮さんの目の端から涙が流れて、それを舐め取ってやると、眉間にしわを寄せた苦しそうな蓮さんが、消えそうなくらい小さい声で、 「雪弥、好き…、好き…っ」 気持ち良すぎて泣いてるの? それとも俺が好きだから? こんなにも誰かの「好き」が欲しかったのは初めてかも知れない。 この人にもっと愛されたい。 プライドが高くて、一見恋愛には無関心そうなあなたが、理性飛ばして俺を求めるのが心地よくて堪らない。 もっと俺を好きになって。 もっと俺のために泣いてください。

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