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恋は砂糖でできている

「蓮さんもう食べないの?」 「いらん。」 今日はお互い仕事が早めに終わって外で飲む気分でもなかったし、食材買って俺んち。 適当な晩飯を作って(じゃんけんに負けた)、それを食べ終わると雪弥はデザートですって言いながらスーパーで買ったプリンやらお菓子やらを持ってきた。それ、今食うの?お腹いっぱいなんだけど。 「そんな生活してたら将来デブになるぞ」 「俺昔から太んないです」 「30過ぎたら絶対お腹周りにくるから」 「でも蓮さん、俺がデブでも愛してるでしょ?」 「度合いによる」 シビア〜って笑いながら雪弥の手は止まらない。リビングのテーブルに並んだお菓子を嬉しそうに選んでる子供みたいな姿は悔しいけど可愛い。 こいつ入社当時から体型変わんないよな、未だに男子高校生並みに食べるし、最初に比べたらだいぶ酒も飲めるようになった。 そういえば雪弥って仕事中もチョコ食べてたりしてて、どこからか可愛い〜なんて聞こえたことあるな。 「蓮さん、ちゅー」 「お前なんか口に入ってんだろ」 「バレました?ちゅー」 「んっ、うわ、酒くさ…」 まじで甘いものを食べる気分じゃなくて結構強めに抵抗したにも関わらず、馬乗りになった雪弥に頭を押さえつけられて合わさった唇からチョコレートが送り込まれてきた。 何これ、酒入り? 「美味しいですか?」 「甘いものの気分じゃない」 今口移しされたであろうチョコのパッケージを手に取るとやはり中に酒が入ってるタイプで、こういうのって洋酒だけのイメージだったけど、最近は日本酒のとかもあるよな。 酒飲むときに甘いものをつまみにしない俺にとってはなかなか選ばない。 相変わらずソファに座る俺の膝の上に跨がる雪弥がチョコを手に取るたびに、また同じことされるかもと思って口をぎゅっと閉じた。 「じゃあなんの気分ですか?」 「お菓子はいらない」 「じゃあ俺をあげます」 「は?いらな…」 おい。俺に拒否権は無しか。 ニコニコの雪弥が俺の腕を引っ張って床に座らされて体勢が逆転。ずり下げたスウェットから出てきたそこはなぜか既にゆるゆると反応を見せていて、ぐいと顎を掴まれて唇が触れるくらいの距離のそれを仕方なく口に含んだ。 ほんと、雪弥のスイッチが入るポイントは理解しがたい。 舌先でチロチロと先端を擦ると、ゆっくり息を吐く雪弥の手が俺の背骨をなぞるように着ていたシャツをまくった。 あばらを通って胸の突起を押しつぶされて、思わず咥えてたものを離すと後頭部をぐっと押されて質量を増したそこが喉の奥まで侵入してくる。 「んっ、ふ…うう…」 「蓮さんのも勃ってる?ここからじゃ見えません」 「ん、ん、勃って、る。」 「脱いで見せてください」 そう言った雪弥が前かがみになって下半身を脱がせようとするから、咥えたそれに手を添えながら腰を浮かせて下着ごとスウェットを脱いだ。 全身の血液が下半身に集まるような熱い感覚に頭がぼーっとして雪弥に誘導されるままに、興奮した自身を手に取る。 「自分でしてみて」 「んんんっ、あっ、雪弥…っ」 「あーもう。お口がお留守ですよ」 ぎゅっと乳首をつねられて、手のひらに感じる筋肉がさらに肥大するのを感じた。 息が止まるくらいに深くまで突っ込まれたそれが高ぶった性欲を煽ってきて、自身の先端から溢れる我慢汁を塗り込むように擦る。 これ、はたから見たらすごい光景。 オナニーしながら雪弥に乳首弄られて口に咥えるって相当変態っぽい。 視線だけで雪弥の方を見ると、俺の痴態に満足そうに口角を上げて優しく髪を撫でつけられる。 「蓮さんめっちゃエロい。」 「んっ、ふう…。雪弥、もうベッド行きたい…」 「良いですよ。でも入れるのはまだ。今日はたっぷり蓮さんを甘やかしたい気分です」 甘やかすって。焦らして焦らして、虐めるの間違いだろ。 唾液が糸を引く赤黒いそれにもう一度口付けて、電気の付いてない真っ暗な寝室へ。 舌を絡ませた雪弥の口内はさっきにも増して、クラクラするほどに甘くて熱い。 「蓮さんの口も甘いです」 「雪弥のが移った」 「じゃあもっと移してあげる」 舌を擦り合わせるみたいな官能的なキスは終わりが見えなくて、ああ今日はほんとに長くなりそうだなって頭の端で思った。

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