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第15話 秋 -1-
夏を経て秋に入り、俺は相変わらず壱弥とカーテン裏でマッタリしている。
今は放課後で、本日の話題は……
「―……んでな、文化祭では、n番煎じの"逆転喫茶"に決定したんだ~」
「俺んトコは、二クラス合同でn番煎じの巨大オバケ屋敷」
「合同?」
「そう、二クラスでなら、広い剣道場を使わせてくれるって言われたから、合同体育の隣りのクラスと一緒にすることにしたんだ」
「へ~、そっか」
ウチのクラスは仲良く適材適所でそれぞれ仕事を分け合って作業をしている。
『逆転喫茶』……。そう、単純に男は女装、女は男装するってワケ。
それで妙な盛り上がりが出来上がってんだよな。
それはさ、衣装がそれなりに凝ったのが用意出来るらしいのが、一番の原因なのだと思うんだ。
ウチのクラスの女子はどうやら"コスプレ"好きが多いらしく、部活動も漫研、演劇部、手芸部、美術部……がやたら多い事が今回判明した。
ちなみに美術部女子の内で個人で"イベント"に行っている事が分かると、漫研女子とソッコウで意気投合していた。
男子は男子で衣装は丸投げでお願い出来るから、内装作りやコスプレの小物にこだわりだす始末。
男はこだわり出したら、変にばく進しちゃう時があるんだよ!
ちなみに提供するのはチーズケーキ、チョコケーキ。各ニ百円。
これは近所のケーキ屋さんに話をつけて、教室にチラシや宣伝のポップを置く事と小さめシンプルな作りと言う事で、ちょっとお値段低めでお願い出来た。
飲み物は、ミネラルウォーター、紅茶、コーヒー、緑茶。各百円。
ま、これはそこらのスーパーで。
余ったら皆で消費だ!
そしてまぁ、全員が"逆転"する訳じゃないんだ。
"赤くじ"を引き当てた男女各五名が"逆転"するのだ。
……ま、俺がその中の一人なんだが……。なぜに。
まぁ、色んなキャラがいて良いだろ。
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