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第4話★

バシィッ! また、派手な音を立てて男が俺の尻を叩く。 「うっ……」 声はもう我慢しなくてもいい。 たとえうめき声が喘ぎのように聞こえたとしても、それを聞いているのは俺とは間逆だが同じように異常な性癖を持つ男だけだ。 「ああ、勃ってきたね」 男の言葉に鏡の中の自分の股間に視線をやると、そこは確かに反応していた。 本当に痛みで感じるんだなと、どこか他人事のように思う。 「ここもいじめてあげたいところだけれど、初心者にはちょっと危険過ぎるかな。  ……おや、不満そうな顔だね」 そう言われて反射的に否定したくなったが、結局俺は黙ってうなずいた。 男が「ここをいじめる」と言ったその瞬間、身体が甘い期待にうずいたことは確かだったからだ。 「まあ、代わりにもっといいところをいじめてあげるからそれで我慢して」 そう言うと男はバスローブのポケットからチューブのようなものを取り出し、その中身を俺の尻の穴の中にたっぷりと注ぎ込んだ。 「うっ……」 その冷たさとぬるっとした感触に思わず声をあげた俺には構わず、男は俺の尻の中に指を突っ込んでかき回した。 「うん、なんとか行けそうかな」 そう言うと男は、俺の後ろに回って尻の中に自分のモノを一気に押し込んだ。 「あああっ……!」 痛い。 痛くて熱い。 けれどもその痛みは、俺にとっては快感になる。 殴られたり叩かれたりした時とは違う、身体の内側から与えられる痛みに、鏡の中の俺は恍惚とした笑みを浮かべている。 なんだよ、そんなに嬉しいのかよ。 今まで鏡でも写真でも見たことのないような嬉しそうな笑みを浮かべる自分に、俺は心の中で語りかける。 ……そうだ。嬉しいんだ。 こんなにも素晴らしい痛みを与えられることが。 こんなにも素晴らしい痛みを与えてくれる男がいることが。 男は俺の尻の中をグチュグチュと卑猥な音を立ててかき回しながら、時折太ももや尻をバシッと音を立てて叩く。 中と外の両方から与えられる痛みが、俺に一層快感を与える。 しかも最初は痛いだけだった尻の中も、男のモノを繰り返し出し入れされているうちに、次第に痛みによるものではない、純粋な性的快感をも得られるようになってきている。 「ああっ……いいっ……」 唇から漏れる声はもう、うめき声などではなく完全に喘ぎ声になっている。 完勃ちになった股間のモノは、物欲しそうに雫をこぼしている。 バシィッ! 「あああっ──!」 ひときわ大きな音を立てて太ももを叩かれ、同時に中を強くえぐられて、ついに俺は前に触られることもないままでイッてしまった。 男が出したもので尻の中が満たされるのを感じながら、俺はあまりにも強い快感にイッたままで戻ってこられずに、ガクガクと体を震わせていた。

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