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第4話
中学は、兄が卒業するまでは、適当にサボり、町をぶらぶら歩いて回った。制服では目立つ為学校に行くときは決まって制服の下に私服を着ていた。
親には先生から連絡が入っていたが、実の子ではなかったからか、何も言われなかった。
そんな生活でも、勉強だけは家でしっかりやっていた。分からないところは兄に教えて貰った
兄は、俺のことを哀れんだり、同情する事なく俺を俺として見てくれたから好きだった。
兄の言うことだけは、一応聞いていたし、
悲しませるようなことはしないようにしていた
長くは続かなかったけど…。だって、知ってしまったんだから。自分の身体がお金になるってことを…。
あの日は寒い冬の日だった。その日はたまたま兄が友達の家に泊まりに行っていなくて、両親も久々に二人揃って休みで、ディナーに出かけていた。
家の鍵を渡されていないのに、鍵をかけて出かけるから、帰る場所もなく、お金も持ち合わせが無く、服も制服のままで、締め出された…。まぁ、制服は脱いで私服に着替えるからいいとして、お腹が空きすぎて死にそうだった…
ぶらっと歩いて、疲れて駅近くのベンチに座っていたとき、声をかけられた。
「ねぇ、一回7万でヤらない?」
「……いいですよ」
あのときは、お腹が空きすぎてぼんやりしていた。話も聞かず、紳士的な男の人について行ってしまった…。彼は、俺を安いラブホに連れ込むと、俺のことを手酷く抱いた……。
気を失って、気がつくと手元にホテル代と7万円が置いてあった。身体は痛みに悲鳴を上げていたが、久しぶりにお腹いっぱいになると頭では歓喜の鐘が鳴り響いたのだった…。
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