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第12話
学校からの帰り道、まだ明るいから大丈夫だろうと気を抜いていたせいで、絡まれた…。
生憎、ミナは用事があっていないし俺一人では数十人を相手にするのはキツイ…。二、三人ほどなら、相手出来るが…。ミナの近くに居るとミナに恨みがある奴らに絡まれ易いため、少しだけだが俺は喧嘩に強くなっていた…。
「…クソッ」
俺は負けると分かりながらも応戦した。
その結果ボロボロにやられた…。しばらく路地の塀にもたれ掛かって座っていたが、あまりにも一方的にやられ過ぎてイライラする…。
意味もなく、路地をうろうろと歩きまわった。すると、路地の角、死角になっているような場所にカフェの看板が……。気になった俺は、その店にフラリと立ち寄った…。
「いらっしゃいませ」
「……」
「お好きな席へ座ってくださいね」
「…あ、はい」
イケメンな店員さんが一人いるだけだった…。
なんとなくだが、この店の店主なんだろうなと直感的に思ったのだった。
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