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第15話

春風side 今日初めて来たお客さん…。高校生くらいの、男の子。珍しいなぁ。なかなか座らないから、声をかけてあげた。 そして座ったところはまさかのカウンター…。僕の目の前に座ってる。ヤンキーっぽいから、懐かない感じかなと思っていたからより驚いた 温かいココアを出してあげると、冷ましてから、コクコクと、コップを両手で持って飲んでいる。なんだろ…なんだか、小さい子みたいで可愛い… 「ねぇ、マスターの名前なに?」 「私ですか?春風 林太郎です」 僕の名前を聞いて満足そうに笑った…。この子結構感情が表情に出やすい子なんだな…。 「俺、涼音。森野涼音。涼(りょう)って呼んで」 「分かりました。私のことは、好きに呼んで下さいね。常連さんや友達は皆んな"林ちゃん"と呼びますが…。あの、ところで…、涼くん…。その傷、痛そうですね。手当てさせて貰ってもいいですか?」 「こんなの、ほかっとけば治る…。だから、ほかっておけばい…。どうせ誰も心配しない」 そういった涼くんは、すごく辛さそうて、痛そうな表情をする…。心に深い傷があるんだろうな…。だって彼、僕と同じ血の匂いがする…

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