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第16話

春風side 急に机に突っ伏したかと思えば、うぅーっと、唸っている…。怪我をした手の上に頭を乗せているし、痛いんだろ…。 「春さん、痛い……。手当て…」 初めて春さんなんて言われたから、反応するのが遅れてしまった…。手当てする気になってくれたのなら良かった…。 「……はい。いいですよ。こちらに来てもらえますか?」 「……うん」 立ち上がった彼は目眩が起きたのか、グラッと揺れた…。そのまま倒れていこうとするため、慌てて受け止めた…。 彼の体に触れた途端、異常なほど体が熱かった まさかこの高熱で喧嘩したのか……。 「あっつ…!え?凄い高熱……」 「ありがと。熱ぐらい平気だから、手当て…」 「ダメです。こんな高熱で……。親御さんに連絡を…」 「やめて…。親には連絡しないで…ください… 言うと聞くから…やめて……」 親には連絡しないでと言い残して、涼くんは、意識を失った。

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