22 / 28
第22話
卵のおかゆを食べて薬を飲むとなんだか眠たくなってきた…。春さんは、部屋を出て何か作業をしてるみたいだ。ドアの向こうで音がする。
寝ても良いかな……。風呂入りたいけど、もう起きてられない。目を閉じたらすぐ夢の世界に旅立てる気がする…。目は空いてるけど眠気で首がカクカク。眠りそう……。
「も…、ねる………」
結局、春さんが戻ってくるのを待っていられなくて、眠ってしまったのだった……。
次に目が覚めたのは深夜で…。身体の熱さと、
酷い咳で目が覚めた。隣には、春さんがいた。ここで咳込んでいると春さんまで起こしちゃう
外まで行こう……。外に出れなくても、せめてドアの外に……。向かう側に行かないと…。
熱でフラつく足元…。暗く手前も良く見えない中を手探りで進み、部屋の外にでた。そのまま外に行くドアを探しだし外に出た。
「ゲホッ、ゲホッ…。ゴホッ……ゲホッゲホッ
はぁ……ゲホッ……はぁ、はぁ……。ゴホッ…ゲホッゲホッ……ゲホッ…」
「涼くんっ!!」
「ゲホッ…ゲホッ……は、はるさ…ゴホッ……な、んでぇ……?」
「なんでって……。そう言いたいのは私の方ですよ…。何をしているのですか…」
はじめは、怒っているみたいで、怖かった…。でも、俺の様子を見て何かを察したのか 優しく微笑んで、しゃがんでいる俺に目線を合わせて優しく問いかけてくれた。
「だって、春さん起こしちゃ……」
「迷惑なんて思いませんよ…。ほら、悪化してしまいます…。こちらに来てください……」
「……ん」
そう言われて何故か素直に従った…。不思議だ少し前にあったばかりなのに…。こんなに打ち解けてしまうなんて……。
ともだちにシェアしよう!