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愛玩用
夜明け前、ハヤテはまたアルの毛皮に包まれて目覚めた。
獣人の町に連れて来られてからのストレスのせいで深く意識を失っていたようだ。昨日は食べられてしまうのかと思った。だが、アルはハヤテを食べなかった。
それどころか優しく撫でながら宥めるように声をかけ続けたのだ。
───どうして……?
意味が分からない。ハヤテはアルが自分をどうするつもりなのか全く分からなかった。
「……起きたか?」
ハヤテはギクリとした。
「何度も言ったが、お前なんぞ食わん。安心しろ」
「……俺のこと、どうするつもり?」
「……さあ?……どうしたものかな」
「……」
「とりあえず夜明けを見よう」
アルは今朝もハヤテを抱いて朝日を浴びたのだった。
昨日はよほど怖かったのか、ハヤテは大人しく朝食を食べていた。腹も減っていたのだろう。この屋敷に連れ帰ってから、ろくに食事を与えていなかった。
アルは昨日、怯えるハヤテを抱いてウサギのユキを思い出した。
───愛玩用か……
人間の少年は小さくて可愛い。獣人がペットとして飼うというのもある意味納得できた。
ディザにいる間は暇なのだ。この少年を愛玩用に飼うのもいいか、とアルは思った。
朝食を食べ終えてから、アルは少年の首輪に細いチェーンを付けて連れて歩いた。
ハヤテは不満げだったが大人しくされるがままになっていた。
アルはテラスのチェアに座り、チェーンをチェアの脚に繋いで、側にハヤテを座らせた。ハヤテは筋肉も少なくて細い。直に座ると尻がが痛そうだったので、召使いにクッションを持ってこさせた。
そして数冊の本を持ってきて、そのうち一冊を読み始めた。アルは本を読むのが好きなのだ。荒くれ者の多い黒狼の中では珍しい趣味だった。
アルは物語が好きだった。今読んでいるのは「小さき者の冒険」だ。小さな鼠の獣人が主人公で、ドラゴンに囚われた翼手の王女を救う旅に出るのだ。
ふと横を見ると、開いたページをハヤテが盗み見していた。アルは「読んでみろ」と、試しに言ってみた。
「地下牢には大きなイビキが響いていた。ティールは小さな手で酔いつぶれたか、か……」
「看守だ」
「看守の腰にぶら下がった鍵束の中から、目当ての牢屋の鍵を探した」
「お前、字が読めるのか。驚いた」
ハヤテは拗ねたように、プイとそっぽを向いた。
「馬鹿にしているわけじゃない。俺はお前以外の人間を知らないんだ」
笑いながらアルはハヤテを膝の上に抱き上げた。
「わっ」
「続きを読んでみせろ」
「……分からない字もあるし……」
「かまわん。教えてやる」
ハヤテは大人しく本を読み始めた。獣人よりも少し高めの少年の声が耳に心地良かった。
自分の膝の上で大人しく本を読んでいるハヤテにアルは気を良くしていたが……アルの息が首筋にかかる度、ハヤテは体を硬くした。
───俺に食べられると、まだ思っているのか……?
ハヤテの反応にアルの機嫌は悪くなる。怯えられる事が腹立たしかった。
「……今日はここまでだ」
ハヤテはホッとしたように肩の力を抜いた。
アルは立ち上がりチェーンを引いて、ハヤテを連れて寝室に移動した。
「どうした? 来い」
昨日された事を思い出し、ハヤテは足が竦んで動けなくなった。アルはため息をついて、ハヤテを抱き上げベッドへと下ろした。
「なに? なにすんだよッ!」
怯えながらも睨んでくる金茶の瞳を見つめ返しながら、アルは言った。
「お前。まだ俺に食べられるかもって思っているだろう。だから、お前なんぞ食わんと理解させてやる」
「え……あ!」
ベロリと首筋を大きな舌で舐めあげた。ハヤテは「ヒィ」と息を飲んで硬直した。
「お前を食べたりしない。可愛がってやるだけだ」
「いやだ! やっ!」
お前を食べないと理解させたい気持ちもあったが、怯えを含んだハヤテの汗の匂いにそそられたのだ。
か弱い力でもがくハヤテを難なく押さえつけ、アルは華奢な裸身に舌を這わせた。
「……あっぁあ……やめて、やだぁ…あぅ」
ハヤテは伏せにされ、背中を舐め回された。そして乳首から腹や臍、足の指まで舐めまくられた。最初はおぞましさに鳥肌を立てていたが、いつの間にかゾクゾクと腰が震えて息が荒くなっていた。
「あああッ!!」
アルの舌がハヤテの尻の孔に捻じ込まれた。ハヤテはシーツを掴んでずり上がって逃げようとしたが、アルの大きな手で腰を掴まれ引きずり戻される。
「あ! あ……!嫌だ! やめて!……汚いよっ……そんなとこ、舐めないでよっ!」
アルは一度舌を抜いて、ハヤテの尻の肉を両手で左右に開いた。じっくりと赤みがかったピンク色のアナルを視姦する。
「……可愛いもんだ。毛の生えていない体もいやらしいものだな」
「や、だっ! 見るな!……ああッ!!」
再びアルの舌がハヤテのアナルに潜り込み、ウネウネと肉壁を舐め始めた。
「ぁあ……いやっ、もぉ嫌だぁ……あ、あ、あ」
アルはハヤテの細い腰を掴んで上げさせ、前に手を触れて勃起した少年のペニスを確認した。
「気持ちいいんだな。勃起してるぞ」
「よくないっ……こんな、気持ち悪いだけ……やっ! あ!」
「そうか? ガマン汁がダラダラ溢れてくる。いやらしい匂いが凄いぞ。発情期の雌のようだ」
「違うっ……あ!ちがうからぁ……やぁあ……あ!」
アルはハヤテの体を表に返し、ベッドの横に置きっ放しだったトランクからディルドと潤滑油を出した。
「やだ! やだやだぁッ!!」
「大人しくしろ」
潤滑油をつけたディルドをハヤテのアナルにゆっくりと挿入した。
「あ、あぁあうぅう───ッッ!!」
ハヤテは若木のように身をくねらせて、異物の挿入に必死で耐えた。
本当にこの華奢な少年とセックスできるのか、アルは興味を持ち始めた。というか、ぶっちゃけ挿れたくなったのだ。
あれこれと理由をつけてはみたものの、アルはハヤテを気に入ってしまった。この少年の匂いも声もたまらないのだ。
───その為に買ったのだ。
そう己に言い訳をして、アルはディルドを出し入れさせた。ハヤテは喉を反らせて大きく喘いだ。
誘われるようにアルがハヤテの喉を舐めると、ハヤテはビクリと身を震わせた。
「噛み付いたりしない。これは愛撫だ」
「や……や……」
「お前を食べたり噛んだりしない。気持ちよくするだけだ」
喉を甘噛みし、耳を舐めて、小さな口の中に舌を入れて口内を舐めた。
「……気持ちがいいだろう? ん?」
「……ん、んむぅ……は、やら……んっん、ふぅ」
舌を絡めるように舐められ、ゆるゆるとディルドで責められて。ハヤテの無垢な体は快楽を拾い上げて淫らにくねった。
「いい子だ。これは気持ちがいいだろう?」
「……う、ん……あっ…あぅ」
「俺はお前を食べたりしない。分かったか?」
「あ、わ…かったぁ……あっあっあ!」
アルは満足げに笑い、顔を下げてハヤテのペニスに舌を這わせた。
「あぁあ───ッ!」
ディルドを激しく出し入れしながら、幼いペニスを舐めしゃぶる。ハヤテの裸身がガクガクと痙攣した。
「だめぇ! 出ちゃ……あっあぁああ───ッ!!」
大きくバウンドして、ハヤテは射精した。アルは腹に飛び散った精液を綺麗に舐めとった。人間の少年の精液はクセになりそうな味がした。
ハァハァと息を荒げて虚ろな目で自分を見上げるハヤテの唇をアルはそっと舐めた。
「……続きは明日だ」
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