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「あ、あの、匡也さっ!!」  戸惑いを隠せない春菊をよそに、匡也の手は腰に巻いてある帯を解いた。 「え? あのっ!?」  衣擦れの音が聞こえて、半ばパニックになりながら、顔を上げれば、着物の合わせ目へと手が伸びてくる。手はそのまま春菊の柔肌をなぞりながら、そうして後ろへと進む――。  這わされたそこは、色事を求めてやって来たお客を迎える秘部だ。 「はぁうっ!!」  後ろの窄まりに骨張った指が挿入された瞬間、春菊の身体に若干の痛みが走った。 「ココに痛みを感じるだろう? なぜだかわかるかい? 今朝方、俺をココで受け止めたからだよ。……そのことは夢じゃなく、本当にあったことだとしたら、君はどうする?」 (――えっ?) 「なにを言っ……ひぅっ!!」  春菊は彼が言った意味が分からず、尋ねようと口を開く。しかし、秘部をまさぐる骨張った指は、春菊の口を閉ざさせた。そのままさらに、中を進み続ける。 「ほら、ココは濡らしてもいないのに、難なく俺の指を咥えた。その理由は、俺が何度も貫いたからだ」 「え? あっ、なんっ」  後ろにいる匡也の顔を見るため、頭を少し傾ける。すると、薄い唇が孤を描いているのが見えた。 「この先に、君が感じた部分があるよ? 擦ってみようか」  匡也は何かを企むかのように口角を上げ、そう言うと、秘部に充てがった指を二本に増やし、折り曲げたり伸ばしたりを繰り返す。  彼は、春菊の秘部にあるただ一点のみを執拗に擦り上げた。 「んぅっ、ひぃああっ!!」  骨張った指が動くたび、春菊の華奢な腰は褥の上を跳ねる。  見下ろせば、春菊自身が大きく膨らみ、匡也を求めて熱をもちはじめた……。  しかし、春菊はどうしようもない狂おしいこの感覚を味わうのは、これが初めてではない。 ――それは夢の中。匡也と身体を重ねた時にも感じたものだった。

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