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(Side鈴)

鈴「………という訳なんだ…………」 玲「確かにおかしいな…… 今日は見ないな、と思ったら来てなかったのか…………」 優「どうしよう………………ほんとに……事件に巻き込まれたりとか…………」 晴「…………その可能性が高いな……」 玲「だが、自分で連絡してきた、という点に引っかかる」 晴「あぁ……………… 自分で連絡した、というのは電話か?それともメールとかLIMEか?」 優「LIMEだったはずだ…………」 玲「………………ならば、犯人がうった可能性もありえるな」 俺たちは話し合いの末、 秋は誘拐されたと結論づけた………… 鈴「だが、どうやって犯人を探すんだ……」 晴「昨日、小林がいなくなったのに気がついたのは何時頃だ?」 鈴「確か……晴也達と話して…………その後、優人にお礼を言いに行った時に気がついたから…… 七時頃だ」 晴「そうか…… 優人、お前いつも秋と帰ってるのか……?」 優「あぁ、そうだ……だが、昨日は華と帰るって言ってたぞ……?」 晴「……………………華?」 優「あぁ………………如月華だ」 玲「如月華だと!?!?」 晴「事件性が一気に高まったな…………」 優「な、なんなんだ??」 晴「如月華はΩだ………… しかも計算高く、周りをよく見る………… やっかいなΩだ…………」 優「そ、そんなっ………………」 玲「くそ………………狙いは俺たちじゃなかったのか……!?」 晴「だが…………なんで秋なんだ………… あいつは男が好きなはずだ」 その発言を聞き、玲がハッとなにかに気がついた……………… 玲「狙いは……高瀬か…………」 晴「そうか…………あいつの好きなタイプは強い力を持つ、α………………」 玲「あぁ、だが、小林はαとしてそこまで優秀じゃない 失礼なことを言ってすまないが…………」 優「秋をだしにして、俺を捕まえようってことか……?」 晴「その可能性が高い…………」 玲「どうする……のりこむか?」 晴「あぁ、今すぐにでも乗り込んだ方がいいだろう 風紀を集めろ、如月の家に行くぞ」 玲「わかった……」 パタパタと玲が教室を出ていく音がする…… 鈴「俺も行く…………俺も行きたいっ!」 晴「ダメだっ!お前はここにいろ!」 鈴「やだっ!友達が危険な状態なのにっ! 待ってるだけなんて嫌だっ! 助けに行くっ!!」 晴「お前まで行って、危険にさらされたらどうするんだ!!!」 鈴「っっ…………………………わからずやっ!!!!」 晴「な、おいっ!鈴っ!!」 俺はそのまま教室を飛び出し………… 誰もいないところを目指し、走った…………

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