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第193話

鈴「……ぅぅん…………んむぅ…………」 晴「……鈴…?…………」 鈴がうなされはじめた…… 鈴「あ……あ……あぁあっ…………や……んぐっ……」 晴「鈴、鈴っ!!!」 喉を掻きむしり、息を止めているみたいだ まずい……………… 玲「おい!今すぐ保健医!!」 朱「わかった!」 晴「鈴っ……鈴っっ!」 鈴「ヒュー…………ヒュー………………」 玲「まずいぞ…………鈴……おいっ!」 遥「水、水もってきて!」 薫「お、おう!」 薫に水を持ってきてもらった遥が 鈴に容赦なくそれをぶっかける………… バシャッ…… 遥「…………………………おきない…… ……もう一杯!」 薫「あ、あぁ……」 バシャッ…… 遥「……だめか、もう一杯…………」 薫「…………」 その行為を5回繰り返したところで保健医が到着した……………… 緑「……おきない??」 遥「はい、水をかけてみたんですけど…………」 緑「まずいねぇ………………」 保健医はそういうと思いっきり腕をつねった…… ピクッとはするが目を覚ますことは無い………… 保健医が口元に手を持っていく 緑「息してないか……………………」 そういうと、彼は鈴に口付け、息を吹きかける……………… 晴「…………んなっ!?」 玲「治療だ……ばか……」 そういうと、晴也は渋々座った…… 緑「…………うん、とりあえず、息はしてる 息してれば、まぁいいかな………… これは昔からこうなの……?」 玲「…………いえ……最近です……」 緑「なにか心当たりは?」 玲「……………………………………」 なんて答えるべきか……遥に目を向けると…… 遥も迷ってるようだった………… 保健医のことを信頼していない訳では無いが…… どこで情報が漏れるかわからないのだ………… 向こう側に情報が渡ったら終わりだ……………… 俺たちは社会的に死ぬだろう……………… その俺たちの空気を察したのか……保健医が…… 緑「……うーん……どう言えばいいかわかんないけど……………… この学校で唯一信頼できるのは、僕と南雲先生だっていうのは言える 僕らはβだけど、それなりの家出身だからね……………… 話しにくかったら話さなくてもいいよ けど、もし、限界がきたら教えて 協力する………………」 玲「ありがとうございます……」 そういうと保健医は風紀委員室を後にした 遥「玲…………信用できる人だと思う?」 玲「1回、かけてみるのもいいと思う……」 遥「………………連絡先があればいいんだけど……」 玲「そうだな……学校で直接話すのは怖い」 遥「……そうだな……そとのカフェとかならいいか それに、鈴から話してもいいかの許可を貰わなくちゃいけない……」 玲「それが先だな…………」 鈴「すぅ…………すぅ…………」 俺たちは気持ちよさそうな寝息に戻った鈴をみて、改めて、救わなければならないという思いを強くした……

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