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〃
結局俺たちはそのあとずっと部屋に残り
雑談をしていた
鈴「みんな……遊んできていいんだぞ??
せっかくこんなところまで来たんだ
俺は休んどくけど、みんなはいってきたら?」
そういうと他の四人が顔を合わせ
晴也をジトっと睨みつけた
遥「鈴は優しいな~」
玲「どっかの誰かが乱暴にするから」
朱「俺あれ食べたかったんだよな~」
薫「あーあ、可哀想な鈴~」
玲「でも俺たち…………」
4人「ここから離れたくないな~」
口々にそう文句を言うと、晴也が叫びながら立ち上がった
晴「だぁあっ!わかったよ、はいはい
なにか買ってくりゃいいんだろ??」
俺はキョトンとした顔をして彼を見つめる
え、どうしてそうなったの??
そう思っていたのに、俺以外の4人はガッツポーズをして喜んでいる
玲「さすが晴也だな
俺、あっちの方にある屋台の焼きそば」
遥「僕、温泉まんじゅう」
朱「俺!駄菓子が欲しい!!!!!」
薫「そうだな~俺あそこの水まんじゅう
鈴、お前も頼め」
鈴「え、え??」
お前ら全部ここから遠いとこじゃねぇか!
そうきれている晴也を戸惑いの目で見つめていた
た、頼みたいこと…………え、え??
しばらく悩んでいると
晴也が俺のそばに来て頭をぽんぽんと撫でてくれる
晴「なんでもいいぞ?頼んでみろ
この通り、みんな自由だからな
少し難しいことでも、お前のためなら叶えてやるぞ?」
そう言ってくれる晴也にキュンキュンする……
じゃあ………………
鈴「じゃあ…………は、早く帰ってきて…………ほしいです…………
…………寂しい………から………」
そういって晴也の袖をぎゅっとにぎる…………
上からはぁ……とため息が聞こえて
やっぱりワガママだったかな………
………そう思っていたのに
ガバッと抱きしめられ耳元で
晴「お前可愛すぎ…………
なるべく早く帰ってくる
寂しくさせてごめんな」
彼はそう言うと、俺の額にキスを落とし
あー行きたくねぇ、といいながら
スっと俺から離れふすまの向こうに消えてしまった……
しゅんとした顔でそれを見送った俺を
後ろから4人がニヤニヤ顔で見つめる…………
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