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☆13

『あ、大和。』 『な、なにっ///』 『・・・ぷっ。あのパン屋、今日も行くの?』 『え?・・・うん、行くよ?』 なんで今、「ぷっ」て笑った? 『俺、数学検定の補習があるから無理なんだよね。 1人で行ける?』 『あ、うん。大丈夫。』 『ふふ・・・確かめてみたら?』 『は?何を?』 つーか、なんでイチイチ笑うんだ? 『何ってあの店員の性別。』 『・・・性別?? あっ・・・・・・!』 そーか! 聞けんのかな? ・・・てか、どっちでもいいんだけどさ。 会えれば。 ・・・会えれば? うーん。 なんで俺は、あの店員に会いたいんだ? 『ね、大和。』 ―― と、今度は、ひどく真面目な面持ちで 孝之介が俺を見る。 『な、・・・なに。』 『昨日とか、今とか・・・俺の事、 気持ち悪いって思った?』 『は・・・・・?いや、別に?』 『ふーん。例えば、本気だったとしても?』 『え・・・・。ほ・・・、本気・・なのか?』 『例えばの話。』 『んー?・・・うーん・・・いやぁ? 気持ち悪いとは思わなかったなぁ・・。 いや、だからってキスとか・・つきあうのは 無理だけど。』 『へぇー・・・そう。優しいねぇ、大和は。』 『え・・・、だって孝之介は友達だろ?』 『うん。ただの友達だよ?』 『・・・・・ただの?なんなんだよ。』 『さあ?なんなんだろうね~?』 楽しそうに笑う孝之介の顔を見て、ピーンときた。 やっと分かった。 『・・・お前・・・俺を好きだとかなんだとか言って 実は 俺で遊んでるだろ?』 『ははは。バレた?』 『・・・あっさり認めんなよ。』 『ははは。だってさぁ 大和って 単純・・・いや、純粋だっけ?だからさ からかい甲斐があるから楽しくて、つい。』 と、にこにこ笑う孝之介。 つい、って・・・なんだ。 『まあ、好きになったら 男も女も関係ないって事だよねー』 『・・・・・・・・・はぁ?』 今度は なんだ? なにがしたいんだ?コイツは・・・ やっぱ よく分からん・・・・・・

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