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『俺はー!お前がーっ!好きだぁーっ!』
『はい。も1回。』
楽しそうな孝之介。
何故か 2回目を要求される。
『は?』
『もう1回。』
『なんで?』
『いいから。ほら。』
・・・なんなんだ。
ま、ちょっとスッキリしたから
やるけど。
『お前のことーっ!大好きだぁーっ!』
『ははは。』
『笑うなっ!俺は真剣なんだぞっ!』
『はは、ごめんごめん。』
つーか。
孝之介相手とはいえ、
何気に恥ずかしいんだけど・・・////
スッキリ、したっちゃしたけど・・・
どうせなら本人に言えたらいいのに。
・・・・・・虚しい。
ゼェゼェする息を整えつつ
空を見上げる。
その時、
『やっぱり・・・・・』
と、背後からポツリと・・・
聞き慣れた声が聞こえた。
『・・・・・・っ?!』
その声の主は・・・
『蓮・・・っ・・・』
なんで、ここに?
っていうか・・・今の、聞かれた?!
『やっぱり・・・そうなんだ・・・・・
そうだったんだ・・・・・』
蓮は、今まで見たことのないような
怒りと悲しみを湛えた目で
俺を見ていた。
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