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* * * 蓮・side * * * 『佑真。』 『な、なに・・・?』 『佑真の好きな人ってさ・・・・』 『・・・・・え?』 『ホントに俺の・・・知らないヤツ?』 『・・・・・・えっ・・・』 佑真の瞳が揺れる。 言いたいけど、言えなくて 迷っている・・・・・ そんな気がして。 さっき 孝之介に言われた言葉を思い出す。 佑真に好きだって言われたら? 佑真が好きなのが・・・俺だったら? そう言われた時、 俺は・・・ ただ、純粋に・・・嬉しいって思った。 最近の佑真は、俺といる時だけ なんだか よそよそしくて、ぎこちなくて いつか俺から離れていってしまうんじゃないかって 怖かった。 不安で いっぱいだった。 なんで孝之介には話せて 俺には話せないのか・・・ なんで相談してくれないのか なんで いつも苦しそうなのか なんで泣きそうな顔で笑うのか なにも分からない なにも出来ない自分が情けなくて なにも言わない佑真への寂しさや もどかしさが いつの間にか怒りに変わって・・・ 押さえきれなくなって 佑真を責めてしまった。 でも・・・・・・ 佑真が俺に言えなかったのは もしかして・・・・・・ もしかしたら・・・・ 俺の都合のいいように とっても・・・いいんだろうか? 自惚れても・・・いいんだろうか? 俺の気持ち・・・ 正直な気持ち・・・ 佑真に傍にいてほしい。 佑真が離れていくのはイヤだ。 イヤなんだ・・・・。 『佑真・・・・』 『な、なに・・・・・?』 『もし俺が・・・・男が好きだ、って言ったら ・・・気持ち悪い?ひく?』 『・・・・・・・・え?』 『男なのに・・・佑真が好きだって・・・言ったら・・・・ どう思う?』 『・・・・・・え・・・?え? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?』 思いもかけなかっただろう 言葉に キョトンと、大きな目を もっと クリクリさせて 俺を見た。 あ、 かわいい。 そっと、佑真の頬に触れる。 佑真は、俺が何を言ってるのか よく分かってないって顔で 俺を見たまま動かない。 『佑真、俺・・・佑真が好きだ。』 気づいたのは、さっきだけど・・・ 多分・・・・ずっと前から そうだった。

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