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☆7

とりあえず、通されたのは・・・居間。 リビングではなく、居間。 部屋の半分を こたつが占めていて 台の上には 新聞や みかんが無造作に置いてあったりして なんか・・・いい。 これぞ、日本の冬!みたいな。 『あ、ごめんね・・・!散らかってて///』 慌てて、台の上を片付ける圭。 『え?散らかってないじゃん?』 『そ、そう・・・かな?でも・・・なんか、ね///。 こたつ、入って?何か飲む?』 『あ・・・うん。じゃあ コーヒー・・・』 『分かった。待っててね。』 そう言って、圭は磨りガラスの引き戸の 向こうへ消えていった。 うん。 ・・・多分、あっちが台所なんだろうな。 なんか、いいなぁ。 うち、フローリングしかないから 畳が新鮮。 こたつ、あったけー。 いい。 すげー、いい! キョロキョロ 部屋を見回していると 圭が戻ってきた。 『あ。あんまり見ないでね? うち、古いから・・・』 『いやー、いいよ!和風な感じで。』 『んー。でも住んでるとね? 寒いし、夏は虫だらけだし、大変なんだよー。』 『へー。』 コーヒーをこたつに置いてくれて、 次に見えたのは、山盛りのパン。 パンを見た途端、朝ごはんを食べ損ねて 自分が空腹なのを思い出した。 ぐぅ──── と、お腹が鳴る。 『・・・・っっ!//////』 『あ、お腹すいてる? これ、昨日の残りなんだけど・・・ よかったら食べて?』 『イタダキマス・・・・・//////』 恥ずかしっ! 俺、超カッコ悪い! でも、パンは有り難く頂く!

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