54 / 156
☆8
『大和くんってさ。』
嬉々とパンにかぶりつく俺を見て、
『ホントにパンが大好きなんだね。
名前は和風なのにね。』
なんて、言いながらニコニコ笑う。
『うん。よく言われる。
パン好きなのはちっさい頃からみたい。』
『最近、うちのパンばっかりで飽きない?』
『飽きないっ!超うまいし!
毎日、毎食でも全然OK!!』
『あはは、ありがとう。』
圭が両手でカップを抱えて
1口 飲んで、ほわーっと息を吐く。
かわいい!
中身がココア、ってのも
イメージどおり。
やっぱ、俺・・・・
圭の事、好きなんだなぁ。
『大和くん?』
『ん・・・/////?』
『顔、赤いよ?』
『へ・・・・っ?////』
『大丈夫?風邪ひいたんじゃ・・・』
『あ、や、違うから!大丈夫!』
『そう・・・・?』
『急に暖まったからだよ。うん。』
という事にしてくれっ!
圭に見とれてたからなんだよ、
なんて 言える訳ないじゃんっっ。
まだ心配そうに俺を見ている圭。
話題!話題を変えなきゃ。
『きょ、今日は何 作るの?』
『あ、えっとねー。』
圭が、話にのってくれて
ホッと息をつく。
嬉しそうに話す圭を見ながら
圭も相当のパン好きだよな・・・
って思った。
ともだちにシェアしよう!