63 / 156

☆17

お父さんが出ていってから 少しして、圭が戻ってきた。 なんか 複雑な顔してるけど・・・。 お父さんと話したのかな? 『ね、大和くん。』 『なに?』 こたつに入って、みかんを手に取る圭。 なんか・・・親子だ。 皮 剥いてる姿が そっくりだ。 『お父さん、 大和くんに何か変なこと・・・言わなかった?』 ・・・おっと、やっぱり。 つーか、 言ってもいいのかな、あれ。 つって、 なんか聞いてるっぽいから・・・いっか。 『あー。あのさ、えーと・・・俺に・・・ よ、嫁に来ないか、って・・・・。』 『・・・・ゴホッ!え、えぇっ! ゴ、ゴホッッ!ゴホッッ!』 みかんに噎せて咳き込む圭。 うん。 ビックリするよな。 しかし、どういう意味だったんだろーか。 止まらない咳。 圭が受けた衝撃の強さを感じて そばに行って、背中を擦ってあげる。 『ケホッ、ご・・・ごめん・・・ね・・・。』 『大丈夫?』 『う、うん・・・・だ、大丈夫。 あ、あの、ごめんね、お父さんが 変なこと言って・・・・』 『いや、いいんだけど・・・ あれって、どういう意味なのかなぁ~と。』 『え・・・・。えーと・・・・/////』 言葉を濁す圭。 そりゃ、分かんないかー。 いくら親子でもなー。 うーん。 嫁に来い・・・・かぁ。 圭は、ひとりっ子。 って事は、圭が旦那さん? ・・・・おお。 いいーっ! いーではないか! ・・・・いや、ちょっと待てよ? 圭の嫁に・・・・とは言われなかったけど まさか・・・・な。 お父さんの・・・・って事は ・・・・・・・・ないよな? っっ! お父さんが 俺の旦那さん!? うーわーっ!! それはイヤだ・・・・っ!

ともだちにシェアしよう!