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☆18
ど、どっちだ!?
どっちなんだろう。
圭なのか、お父さんなのか。
俺は どっちの嫁なんだ?
『ね、ねえ、圭。』
『うん?』
『嫁・・・・って・・・圭のかな?
それもとお父さんのかな?』
『───っっ!ゲホ、ゲホッ・・・!!』
ヒューッて 変な音をさせて
息を吸った圭が、またも噎せる。
『わ!大丈夫??』
『ゴホッ・・だ、大丈夫・・・ぅっ・・・』
大丈夫と言いつつも、苦しそうな圭。
うーん。
噎せたの みかんだしなぁ。
柑橘系は苦しいよね・・・
申し訳なくて
ひたすらに背中を擦った。
しばらくして、やっと落ち着いた圭は
食べる気を無くしたらしく、
みかんを片付け、
ティッシュで涙を拭っている。
あぁ。
止まって よかった。
それにしても・・・・・・
圭を見ていると、何をしてても
可愛く見えてしまう・・・
なんかなー。
“ 俺が守ってやりたい! ”
なんて思っちゃうんだよなぁ。
そこで、俺はふと、重要な事に気づいた。
それは・・・
俺が嫁なの?
って事だ。(←気づくの遅い。)
っていうか・・・・
『俺が圭を嫁にしたいんだけどなぁ。』
思わず、心の声が漏れてしまった。
『────っっ!//////』
俺の心の声を聞いてしまった圭は
また、ヒュウッと息を吸い込んで・・・
俺を見たまま、
目を見開いて、
何秒か固まって・・・
バタンッと
後ろに倒れてしまった。
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