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☆19
『え!・・ええ!?け、圭っ!?』
びっくりして圭を覗き混むと、
真っ赤な顔を両手で隠すようにして
クルンと背中を向けてしまった。
『だ、大丈夫っ?』
『よ、嫁・・・・・嫁・・・ほし・・・って・・・/////』
途切れ途切れに聞こえる 震える声。
あ、さっきの・・・。
・・・聞こえちゃった・・・よな。
気づけば、圭の肩が震えている。
え?泣いてる?
そんなにイヤだった?
『あ・・・ご、ごめん・・・イ、イヤだよなー。』
拒絶されて、かなりショック。
「冗談だよ」って言ったら
まだ、ごまかせるかなぁ。
『圭・・・・あの、今の・・・・』
とはいえ、
ウソでも「冗談だった」とは
言いたくなくて
「聞かなかった事にして・・・」と、
続けようとした俺。
すると、圭は すごい勢いで こっちに体を
反転させて、よろよろと起き上がった。
『イヤじゃない!!』
『え?』
イヤじゃない?
『あの、どっちかっていうと・・・嬉しい。』
『え?』
嬉しい?
『僕・・・大和くんの事、好き・・だから////』
『え?』
好き?
好き?
圭が・・・?
俺の事・・・す、好き??
す、すすす好きぃ───っ!?!?
その破壊力たっぷりの言葉に俺は・・・
圭を見たまま、
目を見開いて、
何秒か固まって、
バタンッと後ろに倒れた。
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