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☆21
『許さぁぁんっ!
絶っっ対に許さんぞぉっっ!!』
え?
えぇ?な、なんで?
なんでダメなの!?
お父さんてば
応援してくれてたような
気ごしてたのに・・・なんでぇぇ!?
突然のお父さんの登場に
2人して、抱きあったままの状態で
動けない。
『大和ぉ!お前ぇ!圭は嫁には やらんぞ!』
あ。
俺の名前・・・!
わー♪初めて呼ばれたぁ♡
覚えてくれてたんだ♪
───って、違ーうっ!!
『え?なんでダメなんすか?!
─────はっ!!まさかっ!
やっぱり、おとーさんの嫁!?なの??俺!』
『ああ!?違うわっ!アホたれっ!
圭の相手がお前なのは構わんっ!!
たが、しかーし!!圭をお前の嫁にはさせんっ!』
・・・・・・・・・・え?
あり?
『えっと・・・・それは、つまり・・・・
圭が・・・嫁になるのがダメ・・・なんすか?』
『当たり前だ!圭は1人っ子だぞ?
お前が嫁に来て、ゆくゆくは この店を
2人でだな・・・』
『ちょっ・・・・////!お父さんっ////!!』
圭が俺から離れて
あり得ないほど素早く起き上がった・・・
かと思うと、お父さんに向かっていく。
『なんだ、圭!?』
『もう!やめてよ!そんな話・・・・////!!』
『何がだっ!こういう事は早めに決めて
ツバつけてた方がいいんだぞっ!?』
『ツ、ツバって、そんな・・・・!
大和くんを縛り付ける様なこと・・・・!
僕はしたくないって言ったでしょ?!』
・・・・・・・・え?
『お前・・・!この先、こんな都合のいい男と
巡り会えるかどうか分からんだろーが!
逃がさないように今、しっかり
捕まえとかないとダメだって言っただろ!?』
は、・・・・・・・・・・・・はい?
『だからって!今、言うっ!?』
『今、だからだっ!』
『ぼ、僕・・・、今、気持ちを伝えたばっか・・・・///』
『だからだろうがっっ!
こういうのは勢いとタイミングだっっ!』
なんだか よく分からない
2人の言い合いは続く。
俺は よく分からないまま
置いてけぼりだ。
うん。
あれだ。
要するに・・・・
お父さんは
俺と圭がつきあう事を反対してるんじゃ
ないって事だよな?
嫁に来い・・・ってのも、
ゆくゆくは俺と圭にこの店を継いで欲しいから
って事な訳で。
うん。
だったら、問題ないじゃん。
全然 OK。
都合のいい男・・っていいのは、
余計だけど。
『俺、ここに嫁に来ます!』
俺はまだ言い合ってる2人に聞こえるように
声も高らかに 宣言した。
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