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☆2

*** 大和・side *** 『なあ。なんか、あったのか?』 もう1度、聞いてみる。 『ん?んー・・・んー。』 んー。 歯切れが悪いな・・・・。 ホントに なんか あるのか? 『やっぱり倦怠期?』 『今、違うっつっただろ。鉄仮面。』 『ああそうだった。よかったよかった。』 『黙れ、無表情、冷酷むっつりスケベ。』 『はいはい。ありがとう。』 『誉めてねーっ!!』 ああ。 また始まったよ。 話が進まねーよ。 『もー!孝之介は黙ってて。 蓮、話せよ。聞いてやっから。』 『・・・・・ん?んー。うん・・・そうだな。』 悩んだ末に 蓮は手招きをして、顔を寄せてくる。 孝之介には聞かれたくないらしく 小声で もそもそ言うから聞き取りにくい。 『え?なに?』 『だから・・!・・・・・・・・・・』 もっと顔を近づける。 回りから見たら、不自然に くっついて見えるだろうけど 仕方ない。 蓮のため、 佑真のため。 『で?』 『うん。だからさ、お前さ・・・・ あのパン屋のヤツと、どこまでヤッた?』 『は?』 蓮の口から出たのは 想像してたものとは全然 違って。 ビックリして思わず、 蓮の方に顔を向けると ものすごく 至近距離に蓮の顔があって・・・。 『・・・・・・・・・・・。』 なんか、これって・・・ キスでもしそうな距離じゃね? なんて、呑気に考えていたら 『きゃああああっ!!』 女子の黄色い歓声と、 『れ、蓮・・っ、・・・・大和・・・・!?』 佑真の焦った声が 耳に飛び込んできた。

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