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☆11

*** 大和・side *** 『いきなり現れて アホとか どういう事だ、こら。』 アホは蓮だ。 俺じゃない。 さすがに本人の前では言えないので 心の中でツっこんでおく。 『舌 入れたとか、入れてないとか 話が低俗なんだよ。』 『・・・・うるさい。』 蓮が、キッと孝之介を睨む。 睨まれた孝之介は、気にする様子もなく 呆れたように肩をすくめるだけ。 そして、なぜか俺の方を向いて 毒舌の槍を突きだしてきた。 『大和もさぁ。 小難しい恋愛相談なんて分かりもしないクセに 相談にのろうなんて・・・・・おこがましい。』 『お・・・っ・・!!』 おこがましい!? ( ←グサッ! ) 『な、なんだとーっ !?』 『自分が そこまでの人間か よーく考えなくても分かるでしょ?』 『・・・・・っ・・・!!』 ←グササッ!! 『・・・・・・・ぐぬぬっ!』 確かに そうだけど! そうだったけど・・・! 『わ、分かんなくても! 話を聞くだけでも救われる、って 事もあるだろー?』 『ああ、モノは言い様だよねぇ。 まあ、そういう事もあるかもだけど 解決はしないよね?』 『・・・・・・・・っ・・!!!』 ←グサッ!グサグサッ! 『・・・・・・・う、・・・くっ!』 く、くそぉ・・・! しれっと・・・・ しれっと言いやがって・・・! (しかも無表情でっっ!) くやしーっっ!! 『そ、そこまで言うんなら・・・孝之介っっ!! お前は解決できんのかっ !?』 『そうだっ!解決できんのか!』 蓮も俺の援護射撃をし、 2人して、ビシッと指を突き付け、叫ぶ。 すると孝之介は・・・ 『あのねぇ』 と、呆れたように ため息をつくと 『人を指差したらダメなんだよ?』 相変わらず無表情のまま、 そんな言葉を返してきた。 『・・・・・・・』 『・・・・・・・』 答えるとこ、そこじゃねーっっ !!

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