130 / 156

☆12

*** 大和・side *** 見当違いの答えと のほほんとした態度に 何も言えなくなる俺と蓮。 まったく。 相変わらず 掴み所のないヤツ・・・ ジーッと見ていると 孝之介は、ゆったりとした動きで 近くの席からイスを 引っ張り出してきて、傍に座った。 そして、 取り調べの刑事よろしく両肘をつき、 手の甲に顎を乗せて 蓮を見つめる。 『さて、蓮?』 『な、なんだよ・・・?』 蓮がビクッと肩を揺らす。 『佑真の事だけど。』 『・・・・・・・え?ゆ、佑真?』 え? 孝之介のヤツ ホントに なんか知ってんの? 俺も、思わず身を乗り出す。 『結論から言うとね?・・・急ぎすぎ。』 『・・・・・・え?い、いそ・・・?』 『急ぎすぎ。』 『・・・・急ぎ・・・・すぎ・・・』 その言葉に、蓮がピシッと固まる。 『分かったかな?この、ス・ケ・ベ・君。』 固まっている蓮に、 孝之介がトドメの一撃を喰らわした。 『う・・・っ、うわーっ!やめろーっ!! やめてくれーっっ/////!!』 あーあ。 蓮、撃沈。

ともだちにシェアしよう!