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☆14
*** 孝之介・side ***
2人が飛び出して行くと
おろおろする大和が
なにもしない俺を責めるような目で
睨んでいるのを感じる。
うんうん。
心配だよねぇ。
でも、悪いな。
俺には
こっちの方が大事なんだよね。
大和の呼掛けを無視して
メールを優先する俺。
その時
「キミのお友だちが鬼ごっこしてる。」
先生のメール。
蓮と佑真の事だろう。
「どんな感じ?揉めてる?」
「ううん。抱き合ってる。」
「ふーん。」
「抱きあったままじゃれてる。可愛いね ♪ 」
なんだ、修羅場はもう終わりか。
「あ、キス!キス!!」
───キス?
「しないんだ。逃げちゃった」
ちょっと残念そうな先生。
「まあ、学校だからね」
「そうだね。学校だもんね」
あ。教室に戻るみたいだよ。」
次々と状況を知らせてくれた先生は
「昼休み、終わっちゃう。
俺も戻らなきゃ。また後でね」
と、さっさとメールを切り上げてしまった。
あーあ。
もっと他の事 話したかったのに
不完全燃焼。
(蓮のせいで。)
アイツ、後で シめてやる。
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