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☆17
*** 孝之介・side ***
真っ赤になった佑真は俯いて
そのまま動かなくなってしまった。
少しの間、待ってみたけれど
話す気配はない。
うーん。
このままでは、
陽が暮れちゃいそうだし
・・・仕方ない。
『悩みって、蓮とのキスだったりする?』
直球で聞いてみる事に。
───と、
『・・・・っっ!?は、は・・・っっ!?
えぇっ?な、なんで、それ知って・・・、
─────あ ///////!』
佑真が 一気にまくし立て、
自分の失言に気づいたトコロで
慌てて口を両手で塞いだ。
『うん。昨日ね?蓮と大和が話してたの
チラッと聞こえてきたから。』
蓮と大和の様子を思い出す。
俺に聞こえないように
コソコソ話してたつもり
だったんだろうけど
実は意外と 聞こえてたんだよね。
アイツら、とことんツメが甘いんだよね。
まあ。そんな訳だから、
なんとなくは想像出来てたんだけど。
『・・・・・・う///// そ、そっか・・・
じゃあ、大和も知ってんだ・・・////』
佑真は急に力が抜けたらしく
ズルズルと座り込む。
『蓮、落ち込んでたよ?』
『・・・っ、蓮・・・が?』
『うん。あっちも悩んでるっぽい』
『・・・蓮・・・も・・・・?』
『うん。』
『そっか・・・漣も・・・・・。
そっか・・・そうなんだ・・・・』
佑真は少し ホッとしたような顔になって
そっと息を吐きだした。
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