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☆22
***** 佑真・side *****
息が・・・・・出来ない。
苦しい・・・・
苦しいよ・・・
蓮の腕を、強くギュッと掴む。
蓮の唇が離れた一瞬の隙を逃さず
大きく息を吸い込む。
息を整える間もなく
またすぐに唇が触れたけど、
今度は軽く触れただけで 離れた。
『・・・・・佑真・・・可愛い・・・・』
『・・・・///////』
目尻に浮かんだ涙をペロリと舐め
蓮が色っぽく笑う。
目が合うと 急に恥ずかしくなって、
視線を反らす。
『ごめん、イヤだった?』
と、申し訳なさそうに頭を撫でられた。
『んーん・・・・///』
イヤだった訳じゃない。
ビックリはしたけど。
その時の俺は、本当にそう思ってた。
だけど・・・・。
* * * * * * * * * *
『ホントはイヤだったんだ?』
孝之介が、聞いてくる。
『いや、そういう訳じゃ
ないんだけど・・・』
イヤな訳じゃない。
むしろ、俺に そんな感情を
抱いてくれるって事は
純粋に嬉しかった。
だけど・・・・。
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