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☆28
***** 佑真・side *****
孝之介・・・
泣いてるの・・・・?
なんて思ったけれど・・・・
見れば、
孝之介は 穏やかな顔で
うっすら微笑んでいた。
そして、俺の頭を
優しく 優しく 撫でてくれた。
『話せば きっと分かってもらえる。
・・だから、ちゃんと
佑真の想いを、考えてる事を
伝えないと。・・・・・ね?』
『・・・っ・・・、・・・うん。』
孝之介も・・・・悩んだのかな?
好きなのに・・・すれ違って
ツラい思いをしたのかな?
でも・・・・・・
今の穏やかな顔を見てると
そのツラさを乗り越えたんだ、
って。
そう思える。
俺も・・・・・・
蓮と分かりあいたい。
俺は、蓮が好き。
大好き。
一緒にいたい。
先に進むのが怖くて
自分の事だけ考えて
蓮の気持ちは考えもしないで
逃げてばかりだった。
けど、
怖いけど、
蓮じゃなきゃダメなんだ。
伝えなきゃ。
そう思うと 一刻も早く
自分の気持ちを伝えたくなって
俺は、勢いよく立ち上がった。
蓮の元へ行くために。
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