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☆34

*** 蓮・side *** 『・・・・・・・・・え?』 好き・・・・? え? 好きって言った・・・? 好き・・・・って。 言った・・・・よな? 言った・・・・ うん。言った! あああ・・・・ よ、よかったぁぁぁ・・・・! 『ゆ、佑真ぁ・・・・』 『お、俺・・・・!蓮が好き・・・・ 離れ・・・たくない・・・一緒にいたい・・・ ごめん・・・勝手な事ばっか言って・・・・・』 ギューっと背中に回された手の温もり。 じんわり じんわり・・・佑真の想いも 俺の心に 体に 染みわたっていく。 『佑真・・・・・俺も・・・・ 離れたくない・・・一緒にいたい。 好きだよ・・・好きだ・・・・・・』 同じように俺も 佑真の背中に手を回して 強く強く抱きしめる。 『れ・・・ん・・・・・・・好き・・・』 『佑真・・・俺も好き・・大好き・・』 ああ・・・俺って ホントにバカ。 体を繋げなくったって こうやって抱きしめ合ったら ひとつになれるじゃん。 『佑真・・・・』 そっと佑真の肩を抱いて 少しだけ体を離す。 『・・・・・れん?』 不思議そうに 俺を見る佑真。 その顔にさっきまでの不安さは 欠片も感じない。 うん、・・・・決めた。 俺は 今回の事で たっぷり 反省した。 もう2度と 佑真を不安にさせない。 もう2度と・・・・ 孝之介の餌食には ならない。 なりたくない。 そのためには・・・・ 『・・佑真・・・・俺と・・・・ 俺と・・・・つきあって下さい!』 やり直すんだ! もう1度 最初から! 『・・・・・・・・・・え? ・・・つきあって?・・・え?』 訳が分からない、って顔で 戸惑っている佑真から ピョンッと一歩 下がって 体を折り曲げ、手を差し出す。 『お願いします!』 『・・・・・・・え?・・・え? ちょ、ちょっと・・蓮・・・? ど、どういう事・・・・・?』 『お願いします! もう1回 最初から やり直させて!』 『え・・・?や・・・・やり・・・直す?』 『そう。今度は間違えないから。』 『まちが・・・・』 そう!今度こそ・・・ 俺は佑真の理想の彼氏になる! そう決めたんだ!

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