91 / 156
♡16
*** 大和・side ***
カタカタと
肩を震わせる両親。
うわー・・・
本格的に泣く?
泣くのか?
泣かせちゃうのかー、俺。
困り果てる俺。
─── と、
『・・・・ふ・・・ふっ』
『・・・・ぷ・・・ぶっ』
ん?
『ふはっ・・・・・・・・っ』
『・・・・ぶはっ・・っ!』
・・・んん?あれ?
これ、泣いてる・・・?
『ふ・・・っ・・・・ふふふっ』
『・・・・・っ・・・・ははっ・・・』
・・・・んんん?
なんか・・・おかしい・・・
これ、
泣いてなく・・・ない?
『『・・・・ぶふふっっ!』』
え?
・・・は??
わ、笑って・・・る?
─── と、
『『ぶはっ!あーはははははっ!』』
とうとう堪えきれなくなったように
盛大に笑い始めた父と母。
えー・・・?
えええ???
・・・・なにこれ。
今度は
呆然とする俺。
ちょいちょい。
待て待て待て。
なんなの?
この2人・・・・なんで笑って・・・
なんで・・・・・・笑ってんのっ!
うわー。
ビックリした。
とりあえず泣いてなくてよかった・・・!
マジ、焦ったぁぁぁ・・・っ!
笑って・・・
笑っ・・・て・・・
いや、つーか・・笑いすぎじゃね?
『ちょっと!なんで笑ってんの?』
未だ、腹を抱えてゲラゲラ笑っている
父と母に詰め寄る。
でも、笑い転げる両親に
俺の声は届かない。
なんだか取り残されてしまった俺は、
笑いが治まるのを 1人、
待つしかないのであった。
ともだちにシェアしよう!