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*** 大和・side *** カタカタと 肩を震わせる両親。 うわー・・・ 本格的に泣く? 泣くのか? 泣かせちゃうのかー、俺。 困り果てる俺。 ─── と、 『・・・・ふ・・・ふっ』 『・・・・ぷ・・・ぶっ』 ん? 『ふはっ・・・・・・・・っ』 『・・・・ぶはっ・・っ!』 ・・・んん?あれ? これ、泣いてる・・・? 『ふ・・・っ・・・・ふふふっ』 『・・・・・っ・・・・ははっ・・・』 ・・・・んんん? なんか・・・おかしい・・・ これ、 泣いてなく・・・ない? 『『・・・・ぶふふっっ!』』 え? ・・・は?? わ、笑って・・・る? ─── と、 『『ぶはっ!あーはははははっ!』』 とうとう堪えきれなくなったように 盛大に笑い始めた父と母。 えー・・・? えええ??? ・・・・なにこれ。 今度は 呆然とする俺。 ちょいちょい。 待て待て待て。 なんなの? この2人・・・・なんで笑って・・・ なんで・・・・・・笑ってんのっ! うわー。 ビックリした。 とりあえず泣いてなくてよかった・・・! マジ、焦ったぁぁぁ・・・っ! 笑って・・・ 笑っ・・・て・・・ いや、つーか・・笑いすぎじゃね? 『ちょっと!なんで笑ってんの?』 未だ、腹を抱えてゲラゲラ笑っている 父と母に詰め寄る。 でも、笑い転げる両親に 俺の声は届かない。 なんだか取り残されてしまった俺は、 笑いが治まるのを 1人、 待つしかないのであった。

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