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*** 大和・side *** 帰り道。 無事、顔見せが終わって上機嫌な両親と バス停までの道を歩く。 俺はというと、やっぱり少し 緊張してたっぽくて 今、猛烈に眠い。 『あー!圭くん可愛かった~。 あの子なら大歓迎だわー♪』 『大和。大事にするんだよ?』 『・・・・うん。』 当然。 『今度、うちにも来てもらいましょ?』 『そうだな。な、大和。』 『・・・・んー。』 マズい。 マジ、眠い・・・・。 今なら道路の上でも 眠れる気がする。 『なに、眠いの?』 『・・・・・・うん。』 『ははは。大和は子供だなぁ♪』 『・・・・・・るせ。』 『んー、仕方ないわねぇ。』 『はは。仕方ないなぁ。』 父と母が両脇から腕を組んでくる。 『ん?』 両脇を支えられて、抱えられていた。 『はっ!?な、・・・なっ・・・//////!!』 ちょっと待て!! 恥ずかしいだろ!これは!! 『や、ややややめ・・・っ////!!』 慌てて腕を引き抜く。 『なによぉ。あ、抱っこ??』 『それとも おんぶかい?大和』 『・・・・・っ、どっちも御免だっっ!!』 すっかり目が覚めた俺は、 先頭をきって歩き出す。 少し歩いて、振り返ると ニコニコ笑ってる父と母。 んー。 こうやって3人で歩くのって 何年ぶりだろう。 夕暮れの時間、帰り道。 んー。 なんだか ちょっと センチメンタルな気分。

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