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*** 大和・side ***
小さかった頃を思い出して
何となく、センチメンタルな気分に
浸った俺だったけど・・・・
それは どうやら
俺だけだったみたいだ。
家に帰るや否や、両親は
圭の話で大盛り上がり。
「今度は いつ会えるか」
「いつ、うちに連れてくるか」
「好きな食べ物はなにか」
「嫌いな食べ物はなにか」
とにかくしつこい。
細かい事を、次々と
しかも何度も 聞かれ・・・
だんだん
答えるのも面倒になってきた俺は
適当な理由をつけて さっさと
部屋に逃げ帰った。
『ああ・・・・疲れた・・・・』
圭の事を考えてくれるのは
うれしいけど・・・・・
しつこいわ。
よろよろとベッドに寝転ぶ。
もう疲れたし、このまま
寝てしまおうか・・・・・
そんな事を考えていたら
スマホが震え出した。
『んー・・・誰だぁ・・・・あっ!』
表示された名前を見て、慌てて
画面をタップする。
「あ、大和くん?」
聞こえてくるのは、
優しい、愛しい 圭の声。
『圭・・・・・・・・!』
「今、大丈夫?」
『うん!全っ然 大丈夫っっ!』
「よかった。あの、今日はありがとう///」
『俺こそ!ありがと!』
「大和くん、疲れてない?」
『平気!全然、元気!』
圭の声 聞いたら
眠気も疲れも 吹っ飛んだ!
今の俺は
HP フル満タンだぜぃ!
単純と言われようが
これが俺なのだっっ!!
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