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*** 大和・side ***
『あの、とにかく!
今は考えてないですから!』
『ほぉ~?なんで?』
『が、学生だし・・まだ責任とか
とれないし・・・
いい加減な気持ちじゃないから
今は しません!』
興味はある。
めちゃくちゃ、ある。
だけど、
これから ずっと一緒にいるんだ。
焦らなくていい。
大体、そのような事になったとして・・・
バレて、お義父さんに からかわれたり
興味津々に見られたりするのは
耐えられない。
俺が。
現状維持。
それが1番。
『ほぉーん。ま、その辺は任せるか。』
『はい!任せて下さい!』
『チューくらいは いいんじゃないか?』
『はい!それはもう しました!』
思わず正直に答える。
『・・・・・・ほほぉー。したのか。』
『あっ!・・・い、いや、あの・・・・////っ!』
し、しまった・・・つい!
『いや、いい。それでこそ男だ!大和。』
『へ? あ・・・・・あの・・・?』
いいの?
焦りまくる俺に
お義父さんは うんうん頷きながら
俺の肩を叩く。
『うちに来て毎日、邪魔しても邪魔しても
圭は怒るのに 大和は一向に怒らんから・・・
もしかして圭と・・・どうにかなるのが嫌なのかって
心配になってなぁ。』
『・・・はい?』
『現実、男と男だろ?
好きって気持ちが 友達の好きで
恋じゃなかった、とか
後悔してないか確かめたくてな。』
『や!いやいやいや!それは、ないです!
俺、圭が好きです!圭に恋してます!』
『・・・そっか、そっか。なら、いい。』
安心したように、お義父さんは
部屋を出ていく。
そして、優しい父親の顔で振り返り
ニコリと笑った。
『圭を頼むぞ?大和。』
『はい!』
おおお!やっぱり なんだかんだ言っても
いいお父さん、なんだなー!
圭のお父さんがお義父さんでよかった・・!
お義父さんをお見送りに後ろをついて行く。
ドアの前まで来た時、またお義父さんが振り返った。
『そうだ。言い忘れとった。』
『はい、なんですか??』
『ああ。単純かつ大事な事だ。
もし圭を泣かせたら・・・・』
『な、泣かせ・・・たら・・・・・?』
───と、優しく笑っていた その顔が突如、
鬼の形相へ変わった。
『パンと一緒に
オーブンで焼くからな !?
覚えとけぇ、青少年っっ!!』
『ひ・・・ひいぃぃっ!』
こ、こわ・・・・・っ !!
マ、マジだ・・・・!
もし、圭を泣かせるような事になったら・・・
俺・・・っ、・・・・マジで焼かれる・・・っっ !!
・・・・・・・・って、
しないよ。そんな事!!
と、きっぱり言おうと思った時には
お義父さんの姿は既になかった。
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