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第2話
―……天上に月が灯る夜間だけ現れる、魔王の居城―……"月下城"。
そしてそんな禍々しくも幻想的な城の一室から、見目麗しい青年の泣き叫ぶ声が……
「……やぁ! やめ、やめてぇ……!」
ハニーブラウンの細緩く波打つ髪を上気した肌理の細かい白い肌に汗でしっとりと張り付かせ、黒い瞳の青年が大粒の涙を流しながら許しを乞うていた。
そして青年が許しを得たい相手は……月下城の主であり、世界の厄災を指先一つで嬉々として起こす……魔王、本人だった……。
人間界のとある強国の王城から連れ去れた彼は、直ぐに月下城の天蓋付きの豪華なベッドの上で魔王の物を深々と受け入れさせらた。
誰にも触れられた事が無い彼の身体は、魔王の突然の侵入に戦慄 いた。
しかし魔王はその彼の初な反応も戦慄く拒絶も零れる涙も、全て甘美な前戯とし、彼を最後まで"堕とす"事を決めた。
いや。
―……決めて、"いた"。
「駄目だ。……俺にたて突く生意気な王国の王子を、同族に直々に堕として隷属させてやるのだ」
「やだ……! ……んぁん! ん、んぅ~~~~!!!」
―じゅぷ!じゅぽじゅぽ!じゅぶんじゅぷんじゅぷぷぷぷ……
「ひぁああ!? ふッ、ふ……かぁあぃ! こ、こわ、こわ、こわぃよぉ……たす、助けて!」
「無理、だ。……面白半分で行った城で何度か見かけ、美しいお前が俺は気に入ったんだ。……ほら……もう少しで"全部"だ……」
―……じゅぷぷぷぅう…………ぎゅぼン!
「……~~ぅ、うああああン!!!!???」
「さぁ……やっと全部飲み込んだな……」
「うぁ! うあぁあ! ぃ、痛い……! いた……い……っ」
「くくく……痛いだけか? だが、お前のモノは別な感覚で捉えてるのではないか?」
内を抉られ、押し広げられる熱い肉同士の密着する行為に青年自身も感じ始めたのだ。
緩々と起ち上がりを見せる彼の物は、その先端部分から既に透明な液体を吐き出していた。
流れ、茎と下の毛を濡らし、陰嚢までも届いている青年の体液。
「ダラダラじゃないか」
「ぁッ……い、弄らないで……! 止めてッ……!」
そしてやがて魔王の動きに青年の腰も揺れ、青年の下肢の前面からは魔王が生み出す肉音とは別な、ペチペチとした打ち付け音が生まれていた。
「ん、ふぁ、あ、……やッ! ヤダぁ……」
自身の変化に戸惑いながら、魔王に己がこの行為から快感を得ていると暴かれて行く現実。
魔王と己の間で伸び揺れるそれは、明らかに青年が"感じている"と分かる態を成している。
そして魔王がいっそう深く穿ち彼の中に存在する"粒"をゴリゴリと苛めれば、青年から拒絶と許しを乞う嬌声が幾度も上がった。
魔王は彼の懇願を無視し、ビクビクと四肢を震わす青年の成長を完全に遂げたペニスを思いっ切り扱いた。
突然加えれられた力に競り上がるモノを抑えきれず、青年のものからドロリとした白色の液体が勢い良く迸った。
その事により途端に漂う青年の性臭に、魔王はうっそりと微笑んだ。
「…………ぅ、あ、ぁ、ぁ……っ……」
「……イったのか? ふふ……なら、俺は中に出す」
自身の迸る白濁意で胸や腹……顎下まで汚した彼を見下ろしながら、魔王は激しく彼に打ちつけ始めた。
対面で青年の変化を楽しむ魔王は、彼との身体の相性が良い事に密かに喜んでいた。
触れ合い続ける結合部はいつの間にか泡が垂れる程出来、抜き挿す音と肌を打ち付け合う音に"ぐじゅぐじゅ"とした粘性の濁音を加えた。
そして彼の中で魔王のペニスが大きく膨張し、熱い放出が勢い良く開始された。
「ほらほら……俺がお前に射精しているのが、動く腹肉で分かるな」
「ひぃあ!? あついよ! あつい! お腹の中ッ……熱くて変になるっ!! やめ、てぇ……。抜いてっ……ぃやだぁっ……!」
徐々に膨れる腹を見つめながら、青年は懇願した。
しかし魔王はそれを鼻で軽く笑うと、彼の自分の精液で膨れていく異様な腹を撫で臍の穴を摩りながら詰め寄った。
「俺を受け入れよ……可愛がってやる」
「ッ……ひ、ひぃいんっ……」
金の瞳孔に縦割れの入る爬虫類めいた瞳の魔王は、青年の黒耀の瞳を間近で見つめながら一つの提案を口にした。
青年は"恐怖"を、魔王は"強制"を瞳に浮かべながら見開く瞳にお互いを映し合い、答えを探り合う。
「―……お前がこの城に留まり、俺の物になるなら、"大人しく"なるのも悪くない。……どうだ?」
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