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第13話 「シャワー」て何回も言ってるよ

「してないんだったら、濃いのがいっぱい出るね」 と、龍ヶ崎。 「出なくなるまでしようか?」 とんでもなく、おそろしいことを言ってくる龍ヶ崎。 ……そんな体力ねぇよ。 「下は脱がないの?」 と、龍ヶ崎。 「シャワー借りる」 「一緒に入る?」 「一人で」 龍ヶ崎から離れたら、 すぐに引き寄せられた。 龍ヶ崎のきれいな顔が近づいてきて、 「シャワーが先」 と、手で龍ヶ崎の顔をよけた。 「味見させて」 と、龍ヶ崎に顎をつかまれ、キスされた。 軽く唇を重ねられ、口を開けるように食んでくる。 それがわかってるから、よけいに開けたくない。 口を固く結んだ。 「キスされるの、好きでしょ」 と、龍ヶ崎がオレの鼻先をなめた。 龍ヶ崎のキス。 好きじゃない。 たかがキスひとつで、翻弄されるのが嫌だ。 オレが首を横にふったら、 龍ヶ崎があらあらしく唇をむさぼってきた。 口を開けないオレにじれたのか、 「あっ…」 いきなり、乳首に爪をたてられた。 声を発したすき間から、龍ヶ崎の熱い舌先が入りこんできた。 上顎をなぞられて、口を大きく開けてしまった。 逃げる舌先を捕らえられ、絡んできた。 喉奥まで、入り込んできた舌。 息が出来ないくらい苦しくなって。 龍ヶ崎の胸元を押すけど。 キスは止めてくれなくて。 自然と視界がかすんでくる。 「…ふっ……あぁっ」 オレの弱いところばかり、攻めてくるから、変な声が出っぱなしだ。 たまった唾液は外にあふれていくし。 口腔内を龍ヶ崎が満足するまで蹂躙された。 「…はあぁっ…ん…」 やっと、長いキスから解放されたら、 「シャワーとベッド、どっちにする?」  と、龍ヶ崎。 「……シャワー」 「あ、そう」 龍ヶ崎に抱えられて、 「龍ヶ崎っ」 連れて行かれたのはプライベートルーム。 龍ヶ崎に大きなベッドへ座らされた。 「シャワー浴びてからっ」 と、オレ。 「あとで一緒に入ろ」 「ムリ。絶対に歩けないから」 それより、まず意識がなくなっているから。 いつ落ちたかもわからないまま、目が覚めるのがオレの日課だ。

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