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第21話 毎日セックスやってます宣言

近距離には、みんなが見惚れるきれいな顔。 親衛隊の子達ならうっとりするはず。 その顔の持ち主がオレの頬にキスをした。 でも、 オレ的には、こんな顔に生まれたら、得だろうなぁと思うくらい。 こういう顔は、特に好みではない。 顔の美醜より、性格がかわいいのが好み。 料理が出来れば、なおよし。 手作りお菓子なんか、作れる子なら、もう溺愛するし。 家事全般得意だと、即、嫁候補に格上げだ。 だから、龍ヶ崎は、オレのタイプではない。 なのに、セフレだ。 オレの面倒くさがりのことなかれ主義の結果だが、こんなに長く、この関係が続くとは思っていなかった。 龍ヶ崎のタイプでもないオレを抱いて、何が楽しいのか? 「オレとエッチして、楽しい?」 思わず、口から出てしまった言葉。 オレの胸元を舐めていた龍ヶ崎が顔をあげた。 「……なに、それ?」 と、龍ヶ崎の無表情な顔は能面のようで。 「だってオレ、龍ヶ崎のタイプじゃないのに」 「タイプ?」 「きれいで、エロい子」 龍ヶ崎が喉奥でくっと笑い、 「ドンピシャじゃん、悠人」 と、オレの鼻をつまんできた。 顔をふったら、龍ヶ崎は手をすぐにはなしてきた。 「きれいでも、エロくもない」 「あんた、すごくエロいよ」 「おまえの親衛隊はもっとエロエロだよっ!」 「親衛隊?」 「やたらにキラキラしたエロ集団」 「あぁあいつらね。悠人が相手してくれなかったから、つまみ食いしちゃったし」 ……ほかで、食ってんのかよ。 なんか、もやっとする。 やっぱり、オレじゃなくてもいいじゃん。 龍ヶ崎は、セックスしないと死んじゃう病気だ。 なんかわかんないけど、奇病だ。 「いつ?」 と、オレ。 「毎日」 がばっと起き上がった。 「じゃあ、今日もつまみ食いしろよっ!」 と、オレ。 「やきもち?」 「はあ?」 わけがわからん。 龍ヶ崎に対して、そんなんもんはない。

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