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第32話 まだ、気持ちよくないんですけど※
龍ヶ崎が腰を動かしてきた。
「うあっ…」
と、痛みに声がもれた。
オレの中には龍ヶ崎の大きなアレが入ったままだ。
自分の欲求は満たされないのに、龍ヶ崎の欲求が優先されるのだ。
ねだったキスはなしで、龍ヶ崎に胎内をこすられる。
アナルはほぐしたりなくて、潤滑油になるローションも不足。
痛さしかなくて、全然、気持ちよくない。
アナルを充分に慣らされなくても、ローションがたっぷりそそがれていれば、こじ開けられる激痛は我慢できた。
狭い中をむりやりこすられても、痛さや苦しさはやりすごすことが出来た。
体内で、ごく稀に腰がしびれるような感覚がするけど、中だけでは快感をえることは出来なくて。
龍ヶ崎はオレを後ろでイかそうなんて、これっぽっちも思っていないようで、前立腺をさぐられたことはなかった。
オレは前を刺激されれば、中を龍ヶ崎の凶器でえぐられても、イクことは出来たし。
結局、オレはタチだから、いくら掘られても、ケツでは感じない。
泣きながら、龍ヶ崎をにらんだら、
「かわいい」
と、言いやがった。
いつもなら『エロい』とか『淫乱』なのに。
オレが言われるのを嫌がったから。
これからは、何度も言うはずだ。
龍ヶ崎は、オレの嫌がることをするのが、大好きだから。
「…それ……言うなっ…」
「その顔、すごくかわいいよ」
オレの嫌がる顔をかわいいと言う龍ヶ崎。
ほんと、性癖の歪み具合が半端ないよ。
あ~、オレには理解出来ないわ。
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