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第33話 人体の不思議※
「…あっ……はぁ……」
龍ヶ崎に体内を犯されて、しぜんと声がもれてしまう。
気持ちよくて、喘いでるみたいどけど、
断じて、喘ぎ声じゃないから。
オレの体がヤバイわ~。
だんだんと痛みに耐性がついてきた。
最初はすごく、痛くてたえられないと思ったのに。
あんだけ、痛かったのに、気にならなくなってきたのだ。
痛みに慣れてきたのか、うすれてきた。
ほんと、すごいな、人間の体って。
それよりも、間近で、見下ろしてくる龍ヶ崎の顔の方が気になっていた。
なんつーか、熱のこもった目というか。
少し眉間がよって、かすかに細められた黒い目。
わずかに開いた口から、もれる息づかい。
色気がにじみ出ていた。
ふだんは涼しげな顔で、感情に左右されにくい表情の龍ヶ崎だから、ギャップにとまどう。
オレの中は、ギチギチで、すべりが悪くて、動きづらいのに、龍ヶ崎は気持ちいいのか?
目がはなせなくて、見ていたら、
龍ヶ崎がとんでもないエロい目をむけてきた。
色気……半端ねぇ。
龍ヶ崎が抽送をやめて、
「……なに?」
と、かすれぎみの低い声で聞かれて。
「っ……いいの?」
と、みょうちくりんな質問をしてしまった。
「なにが?」
不機嫌そうに言われた。
「……オレん中」
「そんなこときけるぐらい、余裕あるんだ」
龍ヶ崎がオレに体を密着してきて、オレの背中に腕を差し入れ、
「ひっあぁ……」
抱き起こしてきた。
龍ヶ崎のアレはまだオレの中に入ったままだ。
いわゆる対面座位。
ふだん見上げる龍ヶ崎を見下ろせる体勢だ。
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