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第36話 後ろだけではイケない※

「もうちょっと、つき合って」 と、龍ヶ崎に耳元で言われた。 「ゃ…イき、たい……」 龍ヶ崎が上体を倒して、ベッドにあおむけになった。 オレはとり残されて、龍ヶ崎の腰に座ったままだ。 「りゅう……」 「自分で腰ふって」 「やっ…ムリぃ…」 膝だけで、腰を動かすなんて芸当は、オレには出来ない。 突き刺さったままの体内にある龍ヶ崎のモノ。 入ったまま、動けないでいると、すごく存在を主張してきた。 「動いて、悠人」 うながされて、 龍ヶ崎の腹に両手をついて、腰を前後に動かす。 速くは動けなくて、ゆっくりしか出来ない。 お尻が痛い。 お腹の中にも圧迫感がひどくあるし。 「うんっ…んん」 吐息のような声が出てしまう。 みっちりと体内に入っている龍ヶ崎のモノが、大きくなった気がした。 「ヤっ…大きくしないでっ……」 オレは動きをとめた。 結合部がきちきちで痛い。 動かすと、変な場所に当たりそうで、腰を動かせない。 さっきまでは、オレのアレがお腹にこすれて気持ちよかったのに、今はそれもない。 「ゆっくりでいいから」 と、龍ヶ崎に言われて、 おずおずと動いてみた。 痛みはまだある。 異物感はさっきより増してるし。 イきそうだった快感は、ちょっとおさまってしまった。 でも、オレのアレは萎えなくて。 がまんをしいられて、たらたらとあふれてくるカウパー液。 単調な動きにじれたのか、 龍ヶ崎がオレの腰に手をやり、 「うあっんん……」 前後にゆすってきた。 「激し…あっ……」 バランスがとりづらくて、龍ヶ崎の胸に両手をおいて、前屈みの体勢になってしまった。 抜けてはいないけど、浅いところに入っている龍ヶ崎のモノ。 抜こうと腰を浮かしたら、 「ひゃあっ…」 龍ヶ崎にずんと腰を引き下ろされた。 そのまま、オレの腰を持って激しく動かしてきた。 「あっ…あは…ん……」 自分の体を支えることが出来なくて、龍ヶ崎の体に、オレの上体をあずけるように倒れこんでしまった。 座位や騎乗位より、龍ヶ崎の凶器は深く体内をおかさないけど。 体を動かさるたびに、乳首やアレがこすれるのだ。 「あっ…あは…ん……あぁ…んんっ……」 喘ぎ声がとまらない。 気持ちいい。 とんでもなく気持ちがいい。 イきたい衝動がます。 「りゅ…イきっ…たい……あん……」 龍ヶ崎にねだるけど、 「……後ろだけでイって」 そう言われて、 オレは何度も首を横にふった。 オレは、前を刺激しないとイけない。 龍ヶ崎は知ってるのに。 オレの体のことは、オレよりも龍ヶ崎のほうが、熟知している。 だって、オレの体を、こんなふうにしたのは、龍ヶ崎だから。

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