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第47話 オレの親衛隊は格付け何番なの?
1限目が終了した休み時間に、つかまった。
野間や護や龍ヶ崎以外に、最強な伏兵がいたんだな、これが。
「桜井、どういうことなの?」
と、オレにつめよってきた立花陵 くん。
終業チャイムが鳴ってから、そんなに時間がたっていない。
陵くんのクラスは6組で、この4組まで、全速力で走ってきたのか?
息切れぎみの陵くんは野間のルームメートだ。
茶髪の髪がみだれていてめずらしい。
オレは立ち上がって、陵くんにイスをゆずった。
小柄で色白で女の子のようなかわいらしい顔だが、しゃべると残念な男前すぎる性格。
「まぁ落ち着いて」
と、体ごと振り返った野間。
「どうして、龍ヶ崎様とご飯食べてるの?」
と、陵くん。
龍ヶ崎様?
なぜに『様付け』なんだ?
「陵くんは生徒会長の親衛隊だから、会長に様呼びはわかるけど。龍ヶ崎に様付けは、変じゃん」
「はあ? どっちも親衛隊持ちだよ。様付けは当たり前」
「オレは陵くんに、桜井様とか呼ばれたことないんですけど」
「つい最近出来たばっかりの桜井の親衛隊とじゃあ、ぜんぜん格が違うの。わかる? それよりも、どうして朝食を一緒に食べてんのよ?」
と、怒りを隠さない陵くん。
陵くんは立っているオレの腕を引っ張って、引きよせてきた。
中腰の体勢。
腰に悪い。
ただでさえ、今日は腰が痛いのに。
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