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第9話

「や、やめて、やめてやめて!!……嫌だッ……そんなモノ!!」 サシャは必死に首を打ち振り、拘束された腕を引っ張って暴れ出す。 だが一晩中、蟲達に責め苛まれていたので、碌に力が出なかった。 魔術師の長い指が、サシャの顎を掴んで固定した。 「あうッ!」 おぞましさに、小刻みに震えるサシャが濡れた金色の瞳でクラウスを見上げた。 「……俺を……愛してるって……言ったじゃないか」 「サシャ!……ああ、もちろん。愛しているよ」 「お、願いだから……俺を…愛しているならやめてくれ……こ、んなこと……」 「ああ……サシャ」 魔術師が愛しげにサシャを見つめた。 「愛しているから、やめられないんだ」 そう囁いて、ぐっと顎を掴んだ指に力を入れて、サシャの口を開かせた。 青黒いヒルをサシャの口内に挿れていく。 「───うぐッ! っ!……ぐぅ、ふうう!!」 また無数の小さな舌で口内を愛撫されるようなおぞましい感覚に、魔術師の手が離れた瞬間にサシャはヒルに噛み付いた。 「ッ!?───んむぅ!? んんんッッ!」 噛み付かれたヒルは、その表皮からじゅぷじゅぷと液体を溢れさせた。 嫌な甘さの体液だった。 ───嫌だッ! こんなものッ! まるでフェラチオをさせられているように、みっちりとヒルに喉奥まで犯されている。 サシャは吐き出す事ができずに、ゴクリとヒルの体液を飲み込んだ。 サシャの喉が嚥下するのを見て、クラウスはゆっくりとヒルを取り出した。 「はぁっ……ゲホッゲホッ……あ……」 ひくり、とサシャの痩身が震えた。 「あ……あ……はぁ、あぁあ」 体の奥から熱が這い上がってくる。サシャの腰が淫らにくねりはじめた。 ヒルの体液は即効性の媚薬だった。 「あ! あ!……あぁああ!」 乳首に張り付いたヒルと体内の蟲達の責めに、甘い声をあげる。 クラウスはサシャのアナルを開いて、蟲を体内から出した。 「サシャ、ココに欲しい?」 サシャが情欲に染まりきった瞳でクラウスを見つめた。 「欲、しい……あ!」 クラウスは前を寛げ、すでに熱く、硬く勃ちあがった雄を当てた。 「ほら、サシャ。もっと、ねだってみせて」 サシャは自ら腰を振り、アナルに魔術師のペニスを擦り付けた。普段のサシャからは考えられない行動だった。 「あ、あ……いれて……あぁ……あ、ついんだ……早くっ!入れてくれッ……クラウス!」 「サシャ!」 甘い悲鳴のような声で名を呼ばれ、クラウスは一気にサシャを貫いた。 「あぁあああッッ!!」 サシャはビクビクッと痙攣して、ドライオーガズムに裸身を震わせた。 ペニスの奥に蟲がいる為に射精できずにいるのだ。 「もうイッちゃったのかい。いやらしいね」 サシャのアナルのたまらない蠢きに持っていかれそうになる。クラウスは誘惑に耐えて、腰を突き入れてサシャを責めた。 「あぁああ! イイ!……あ!ヒィア!!」 「……ああ、すごい。素敵だ……サシャ。気持ちいい?」 サシャはコクコクと頷いた。 「き、もちいい……あ、ひ!もっと……イイ!あ!もっと、ついてぇ……奥が、熱い……あぁあ……いい、気持ちいぃ……!!」 誇り高いはずのサシャが無様な痴態を見せた。下品で舌足らずで、たまらなく淫らだ。 「サシャ!」 クラウスはサシャの唇を奪い、口内に残る媚薬を自らも舐めた。 お互いを激しく求め合うように、舌を絡めてキスをする。こんなふうに二人が口付け合うのは初めてだ。 「ああ、あ、あ、イイッ!!……もっと、ア!……すごい……いっぱい、いくぅ……クラウスぅ……あぁあああ!!」 狂ったように求めるサシャに応え、クラウスも貪欲に求めた。 そうして二人は、一日中交わり続けたのだった。

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