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雌の絶頂

「今夜は、俺はお前を抱かない」 犬塚と視線を合わせて、竜蛇は告げた。 「このまま後ろだけでイってみせろ」 犬塚のペニスは勃ちあがっているが、赤い蝋で尿道口を塞がれたままだ。 竜蛇はドライオーガズムでイってみせろと言っているのだ。 「な!?……嫌だ!……あ、こんなの……いやだっ」 「なにがだ。気持ちがいいだろう。ココは」 竜蛇の指が前立腺を抉るように押し上げた。 「ひ! ぃいあ……あぁ───っいやぁ!」 犬塚が理性を飛ばすのも、拒否することも、竜蛇は許さない。 「犬塚。受け入れろ」 「いやだッ……嫌ぁ……あぁあ! あ、あ、あ!」 二本の指でゴリゴリとイイところを責められて、犬塚は狂いそうになる。身も世もなく啜り泣き、竜蛇に哀願した。 「いやだ……こんなの、嫌……あ、やめて……たのむ…からぁ……竜蛇、ゆるして……」 「そんな声を聞いて、やめられるわけがないだろう」 「んんぅ」 竜蛇が犬塚の唇を塞いだ。激しく舌を絡めると、許しを乞うように犬塚も竜蛇の舌に吸い付いた。 ひとしきりキスを堪能して唇を離し、吐息が触れ合う距離で竜蛇が囁いた。 「……犬塚。お前の苦痛が俺の快楽になる。お前の快楽は俺の喜びになる」 「……あ」 「俺に喜びをくれ。犬塚」 そして再び唇を合わせた。 軽く擦り合わせるように、何度も唇をついばむ。 「あ! あ、ぁあ……た、つだ……は、ぁあ! あ!」   ───あぁあ……熱い! ナカが…… 「あ、あぁあ、はぅ……あ!」 犬塚は甘い声を上げ続けた。 内側の肉の壁がうねりまくり、竜蛇の指を締めあげた。 自ら締め付けたというのに、竜蛇の骨ばった指の感触をより生々しく感じて、犬塚は身悶えた。 「犬塚。いやらしい顔だ……可愛い」 竜蛇が犬塚の顔を見つめながら、甘く囁く。 「それでいい。そのままを感じろ。犬塚」 「あ、あ、だめ……あぁあ! ダメ……だめぇ……あ」 「ダメじゃない。イイだろう?……ほら……」 「アッッ!! あ、あ、あぅ、ん……あぁああ……」 ハッハッと荒い息を吐き、犬塚が痩身をくねらせる。 ───嘘だ。こんな……ああ! 犬塚は理性を保ったまま、イカされることなどなかった。 ペドフェリアの男は自分勝手に犬塚を使った。 自分自身の肉体の快楽の弱さに負けて、鳴いて絶頂する頃には理性を飛ばし、記憶も曖昧になっていた。 竜蛇に初めて抱かれたときも、最後には理性を飛ばしていて、ハッキリと覚えてはいない。 だが、今は違う。 快楽に身悶えているが、意思はハッキリとしている。 竜蛇の指に狂わされているが……狂いきってはいなかった。 「いゃ……や、あ!……もぅ、も……あ」 「いいよ。犬塚。お前が一番気持ちいいときにイってごらん」 「あっあっ……や、たつだ……!!」 ぐちゅぐちゅと淫らな音を立てて、犬塚のアナルを責めた。 女の濡れたアソコのように、いやらしい音が響く。 荒い呼吸。 淫らな音。 竜蛇の甘い声。 ───だめだ……もう……! 「ア! アッアッ───! も、ダメ……だめぇ!」 「イケ。犬塚」 「───ッッ!!……あっ!……ッッ! あぁ……あ、ああ……」 ガクン、ガクンと痩身を跳ねさせ、犬塚が後ろだけの絶頂に叫んだ。

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