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甘い責め苦2
体を真っ二つに裂かれでもするみたいに竜蛇の雄に貫かれた瞬間、犬塚は絶頂に達した。
「ッッ!!───あ……あぁあッ!!」
竜蛇の男根を貪欲に咥えこみ、小刻みに痙攣しながら、犬塚は欲望を吐き出す。
「……濃いな。犬塚」
その締め付けに眉根を寄せて、竜蛇は犬塚の濡れた亀頭を手のひらで包むように撫でた。敏感な先の部分に擽るような、ゆるやかな愛撫を受けて、犬塚の腰がびくびくと跳ねた。
「はっ……あ…あう! だめ……あぁあ!」
「ひとりでしてなかったのか?こんな風に……」
達した後でも硬いままの犬塚のペニスを、竜蛇はいやらしく捏ね回した。
「あああッ! やめっ……ああ!」
逃れようと背を反らせても逃れられず、敏感な亀頭をいいように責められて、犬塚は甘い悲鳴を上げた。
「ああこっちも欲しがっていたな」
竜蛇は思い出したように、熱い男根でアナルの最奥を突き上げた。
「あぁあ───ッ!」
竜蛇は犬塚の腰を両手で掴み、ガツガツと突き上げた。尻肉を打つ音がキッチンに響いた。
「アッアッ……あぁあ……あ! あ!」
待ち望んだ快楽に、犬塚の肉の壁はうねりまくり、責め苛むように竜蛇の雄を貪った。
まるで、互いに貪り合う蛇のようだ。
「……ッ……すごいな。犬塚」
竜蛇は犬塚に覆いかぶさるようにして、低く囁いた。
「……一度、イクぞ」
竜蛇は技巧を凝らすことを放棄した。
犬塚のうなじに噛み付き、強く抱きしめ、欲望のままに腰を打ち付けた。
「あ! あ!……竜蛇ぁ……あぁあッッ!」
「……ッ!」
ぐっと腰を強く押し付けて、犬塚の最奥で竜蛇の熱が弾けた。その熱さに犬塚の背がぶるぶると震えた。
たまらなかった。男の精で自分の体の中を汚されるのは。
「あぁあ……あ、あ、はぁ……」
「ああ……犬塚。愛しているよ」
ちゅ、と犬塚の後頭部にキスをして、ずるりと男根を抜いた。
「あぁ、嫌……まだ……」
犬塚が無意識にねだる言葉を口にした。竜蛇は妖艶な笑みを浮かべた。
「あっ……」
縛ったままの犬塚を抱き上げ、ダイニングテーブルの上に仰向けに乗せた。
すらりとした両脚を抱え上げ、再び犬塚の熱い胎内へと戻った。
「あああッ!!」
しなやかに犬塚の背が反った。無駄無く筋肉の付いた痩身がのたうつ様は、性別を越えた美しさがあった。
「こんなにも飢えて……言ってみろ、犬塚。俺が欲しいか?」
それきり動こうとしない竜蛇に、焦れた犬塚がねだった。
「あ、動け……あぁ」
「そうじゃないだろう」
潤んだ黒い瞳で竜蛇を見上げた。
竜蛇は美しい琥珀の瞳で犬塚を愛しげに見つめている。欲望と愛情が混ざった視線で。
犬塚の心臓がドクン、と早鐘を打った。
「あ……欲しい……欲しい! 竜蛇! 早くっ……もっと動け!」
「こうか?」
ドンッと一突き。大きく突き上げて、また動きを止めた。
「アアッ!!……あ、いや……嫌だ、やめるな……ッ!」
「俺が欲しいか?」
「ああ、欲し……から……して……あぁあ」
「犯して欲しいか?」
「して……してくれ……もっと……ぁあ、犯してくれ……もっと、イキたいッ」
「ああ……犬塚ッ」
竜蛇は犬塚の顎を掴み、たまらないとばかりに激しく口付けた。
「んんぅ……ん、ん」
呑み切れなかった唾液が犬塚の口端から伝う。その唾液を竜蛇の舌が舐めあげる。竜蛇の荒い息遣いを肌に感じて、犬塚は雌の顔で喘いでいた。
「んぁあッッ!!」
「犬塚……可愛い……愛しているよ」
そうして、竜蛇は容赦無く猛りきった男根で犬塚を激しく犯した。
犬塚も手加減など望んではいなかった。
互いに、一週間の飢えを満たすように……獣のように荒々しく交わったのだった。
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